オールド・ファッションド

オールド・ファッションド：古き良き時代のカクテル

オールド・ファッションドは、バーボンウイスキーまたはライウイスキーをベースにした、シンプルながらも奥深い味わいが特徴のカクテルです。その名前が示すように、古き良き時代から愛され続けている、まさにカクテルの原点とも言える存在です。

起源

オールド・ファッションドの起源にはいくつかの説があります。

チャーチルの母説： ウィンストン・チャーチルの母が考案したという説。
チャーチルダウンズ競馬場説： 1800年代にケンタッキーダービーが開催されるチャーチルダウンズ競馬場のバーテンダーが作ったという説。

正確な起源は定かではありませんが、いずれにしてもアメリカで生まれたカクテルであることは間違いありません。

また、オールド・ファッションドやミント・ジュレップを作る際に使用されるオールド・ファッションド・グラスは、毎年ケンタッキーダービーの際に観客に配布され、それを収集しているコレクターも存在します。

レシピ

国際バーテンダー協会（IBA）によるレシピを以下に示します。

材料

バーボン・ウイスキーまたはライ・ウイスキー: 45ml
角砂糖: 1個
アンゴスチュラ・ビターズ: 数ダッシュ
水: 数ダッシュ

作り方

1. オールド・ファッションド・グラスに角砂糖を入れ、アンゴスチュラ・ビターズを染み込ませます。
2. グラスに水を加え、角砂糖が溶けるまで混ぜます。
3. グラスを角氷で満たし、ウイスキーを注いで静かに混ぜます。
4. スライスオレンジやオレンジピール（ゼスト）を飾り、お好みでマラスキーノチェリーを添えます。

バリエーション

オールド・ファッションドには、様々なバリエーションが存在します。

スコッチ・オールド・ファッションド: ウイスキーをスコッチウイスキーに替えたもの。スモーキーな香りが特徴です。
ラム・オールド・ファッションド: ウイスキーをラム酒に替えたもの。甘くトロピカルな風味が楽しめます。

その他にも、ブランデーやテキーラなど、ベースとなるお酒を変えることで、様々な味わいのオールド・ファッションドを楽しむことができます。

逸話

オールド・ファッションドは、多くの著名人に愛されてきたカクテルでもあります。

伝説の相場師、ジェシー・リバモアが生前好んで飲んでいたことでも知られています。
1935年公開のミュージカル映画『カジノ・ド・巴里』では、主演のアル・ジョルソンが「素晴らしい古風なコクテール（An Old Fashioned Cocktail with an Old Fashioned Girl）」という劇中歌を歌っています。

まとめ

オールド・ファッションドは、シンプルな材料と製法で作られるカクテルですが、その奥深い味わいは、多くの人々を魅了し続けています。バーボンやライウイスキーの風味をダイレクトに感じられる、まさに大人のためのカクテルと言えるでしょう。ぜひ、ご自宅やバーで、様々なバリエーションを試してみてください。

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