ネバティム空軍基地

ネバティム空軍基地の概要

ネバティム空軍基地は、イスラエル国防軍の主要な空軍基地の一つとして位置づけられています。テルノフ空軍基地、ラマト・ダヴィド空軍基地と並ぶ重要な拠点で、イスラエルの南部、ネゲヴ砂漠の北部に位置し、ベエルシェバの近くにあります。この空軍基地は、イスラエル航空宇宙軍第28航空団（28th Wing, Canaf 28）の飛行隊が所属しており、国際航空運営コードではIATAがVTM、ICAOがLLNVとなっています。

歴史

ネバティム空軍基地は1947年、イスラエル国防軍の前身であるハガナーによって建設され、当初は「マルハタ」という名の簡易飛行場でした。1983年には、キャンプ・デービッド合意に従ってシナイ半島からのイスラエル軍の撤退が行われ、新たに2本の滑走路を持つ近代的空軍基地として再整備されました。2000年代にはベン・グリオン国際空港の空軍部隊がこの基地に移動され、滑走路が増設されて、長さ3000メートルを超える滑走路も整備されました。これにより、大型機を運用する飛行隊がこの基地で活動できるようになりました。

最新の発展

2016年12月には、F-35I「Adir」の最初の2機がネバティム空軍基地に到着しました。これらの機体は到着から16時間後に初の飛行を行い、基地の戦力強化に寄与しました。その後、イスラエル空軍はF-16Aを運用していた第140飛行隊及び第116飛行隊を再編成し、F-35の配備を進めました。特に、2017年12月にはF-35の作戦能力の獲得を目指す計画が発表されています。

最近の出来事

2024年10月1日、イランによるイスラエルへの大規模攻撃が発生しました。この攻撃では、一部の弾道ミサイルがネバティム空軍基地に着弾しましたが、幸いにも人員や航空機への被害は確認されていません。ネバティム基地は、テルノフ空軍基地、モサドの指揮本部、8200部隊の拠点であるグリロット基地周辺など、他の重要施設とともに攻撃の対象となりました。

所属飛行隊

ネバティム空軍基地には、さまざまな飛行隊が所属しています。その一部を紹介します:

• - 第103飛行隊（フライング・エレファンツ・スコードロン）: C-130ハーキュリーズ
• - 第116飛行隊（ライオン・オブ・ザ・サウス）: F-35I Adir
• - 第117飛行隊（ファースト・ジェット・スコードロン）: F-35I Adirの転換訓練部隊
• - 第120飛行隊（デザート・ジャイアンツ・スコードロン）: ボーイング707、IAI シースキャン
• - 第122飛行隊（ナフション・スコードロン）: G550 Eitam CAEW、G500 Shavit SEMA
• - 第131飛行隊（イエローバード・スコードロン）: C-130ハーキュリーズ
• - 第140飛行隊（ゴールデンイーグル・スコードロン）: F-35I Adir

さらに、前線着陸支援部隊である第5700「ヤハク」は、第7特殊作戦航空団に所属し、前線地域での航空機の着陸を支援する任務を担っています。

まとめ

ネバティム空軍基地は、イスラエル空軍の重要な活動拠点として、競争の激しい地域での安全保障に貢献しています。歴史的な背景と戦略的な役割を持つこの基地は、今後も重要な任務を継続していくこととなるでしょう。

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