ノーザンファーム空港牧場

ノーザンファーム空港牧場：競走馬育成の拠点

北海道苫小牧市美沢に位置するノーザンファーム空港牧場は、社台グループに属する大規模な競走馬育成牧場です。1982年の開場以来、数々の名馬を輩出し、日本の競馬界に大きく貢献しています。広大な400ヘクタールの敷地内には、最新の設備が整えられ、競走馬の育成に最適な環境が提供されています。

充実したトレーニング設備

ノーザンファーム空港牧場には、競走馬のトレーニングに必要な施設が充実しています。18棟の厩舎には約500頭の競走馬を収容可能。トレーニングコースは、1200mの屋外直線坂路コース（ニューポリトラック）、850mの屋内直線坂路コース（ウッドチップとバーク混合）、そして1000mの屋内周回コースと500m、400mの屋外周回コース（いずれもダート）と多様なコースを用意。これにより、馬の能力や状態に合わせたきめ細やかなトレーニングが可能です。さらに、アエロホース（ウォータートレッドミル）といった最新のトレーニング機器も導入されています。

徹底した衛生管理と安全対策

広大な敷地内は、感染症予防や馬の安全確保のため、関係者以外立ち入り禁止となっています。徹底した衛生管理体制により、競走馬の健康管理に万全を期しています。

社台ホースクリニック：高度な獣医療

牧場内には、1992年に開業した社台ホースクリニックが併設されています。競走馬、種牡馬、繁殖牝馬、乗用馬の診療を行うこのクリニックは、高い獣医療技術で知られています。ノーザンテーストやサンデーサイレンスといった、日本競馬史に名を刻む名馬も治療を受けていた実績があります。社台グループの生産馬だけでなく、他牧場の競走馬も数多く診察に訪れ、その高い技術力は生産業界全体から高く評価されています。2007年の馬インフルエンザ流行時にも、迅速な対応で北海道への蔓延防止に貢献しました。2023年5月には、より利便性の高い苫小牧市植苗へ移転、新たな体制で運営されています。

その他関連施設

ノーザンファーム空港牧場以外にも、社台グループは北海道、滋賀県、福島県などに複数の育成牧場や関連施設を所有しています。これら施設が連携することで、競走馬の育成から生産、そして競走馬としての活躍まで、一貫したサポート体制が築かれています。

株式会社ノーザンホースパーク（北海道苫小牧市字美沢）
ノーザンファームYearling（北海道勇払郡安平町早来富岡）
ノーザンファームしがらき（滋賀県甲賀市信楽町神山）
ノーザンファーム天栄（福島県岩瀬郡天栄村）
有限会社ノーザンレーシング（北海道勇払郡安平町早来源武）
有限会社サンデーサラブレッドクラブ
* 有限会社サンデーレーシング（東京都港区）

ノーザンファーム空港牧場は、その充実した設備と高い技術力によって、日本の競馬界を支える重要な役割を担っています。今後も、多くの名馬を育成し、競馬界の発展に貢献していくことが期待されます。

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