ハガキ戦士ジャンプ団

「ハガキ戦士ジャンプ団」は、1997年から2001年まで週刊少年ジャンプで連載された読者投稿コーナーです。読者のハガキが物語を動かすという斬新な設定と、バラエティ豊かなコーナーで人気を博しました。

概要

読者は「ジャンプ団」の一員となり、ハガキを通じて地球防衛に参加するという設定でした。投稿されたハガキは、怪獣や宇宙人から地球を守るためのパワーの源となり、そのギャグパワーで世界を救うというストーリーが展開されました。

初期は、石塚U子によるイラストを交えたストーリー漫画が毎週2ページ掲載され、読者のネタを盛り込んだ物語が展開されました。その後、掲載頻度が月1回になり、最終的には表紙の1ページを使ったストーリー形式となりました。

第3シーズンからは、掲載されたハガキのポイント数で競う形式が導入され、シーズンごとにノルマが設定されました。ノルマ達成までの期間は、ハガキの掲載枚数やノルマの量によって変動しました。シーズン優勝者には豪華賞品が贈られ、井沢どんすけとスタッフが優勝者の地元を取材し、その模様が誌面に掲載されるという特典がありました。

ハガキが掲載された読者は「ジャンプ団団員」として認定され、団員証、バッジ、月刊のジャンプ団新聞「J-FILE」が贈られました。団員は100人ごとに各班に所属し、団員証には所属班の名前が記載されました。

主なスタッフ

井沢どんすけ（井沢ひろし）：構成担当、ジャンプ団リーダー。イラストは、当初はまともなものでしたが、途中から鼻水をたらしたアホなキャラクターに変更されました。
石塚U子：イラスト担当。暴力的な性格という設定で、井沢を殴るシーンが頻繁に描かれました。
みやもとだいすけ：スタッフの手伝いをしていた中学生。連載中に高校生になりました。料理部に所属。
花子：第4シーズンから登場した怪獣バンカランの妹。発明が得意で、第6シーズンからレギュラーキャラクターとなりました。

あらすじ

物語は、集英社が怪獣に襲われるという危機的な状況から始まります。ジャンプ団は読者のハガキをパワーに変え、怪獣を撃退していきます。各シーズンごとに異なる敵が登場し、様々な事件や騒動が繰り広げられました。

第1シーズン：怪獣ブヨっちの襲来に対し、読者のハガキで立ち向かう。謎のヒーロー「ジャンプマン」が登場し、ブヨっちを倒す。初代優勝者にはジャンプマンの力が授けられた。
第2シーズン：宇宙人アンドロメダオが怪獣ヒゲゴンを呼び寄せ、地球を征服しようとする。ジャンプマンS（初代優勝者）の活躍により、メダ男の野望は阻止される。
第3シーズン：怪獣島の教師カタイネンが来襲。堅い言葉でジャンプ団を悩ませるが、ハガキの力で撃退される。
第4シーズン：バンカランの妹・花子が、兄の仇を討つためロボットでジャンプ団に挑む。ロボットは破壊されると地球を破壊するほどの爆発を起こすという設定だった。
第5シーズン：破壊されたロボットの爆発を防ぐため、2500光年離れた星にあるスーパーマシンを目指す。しかし、それは単なる瞬間移動装置だったというオチ。
第6シーズン：スーパーマシンの副作用で、みやもとの身長が巨大化。花子の発明で元に戻そうとするが、最終的に平面になってしまうというドタバタ。
第7シーズン：恐怖の大王から地球に要求が届く。花子の発明で対抗するも、大王は地球の核を破壊しようとする。最後は石塚の柔道技で大王を倒す。
第8シーズン：ハワイで休暇を過ごしたジャンプ団。帰国すると海が干上がっていた。原因は日本海溝に空いた穴。穴にいた人魚姫が井沢にプロポーズするも、最終的にはロボットと結婚するという展開。
第9シーズン：バカンス中に飛行機が墜落し、ゾンビが徘徊する島に不時着。ゾンビを倒して脱出を目指す。
第10シーズン：戦国時代にタイムスリップ。織田信長に天下統一を依頼され、花子の発明品を使って天下統一を目指す。

主なハガキ戦士

投稿者は「ハガキ戦士」または「団員」と呼ばれました。

SF元気：初代チャンピオン。『スクールオブジャンプ』にスタッフとして参加。
ウラン235：のちに山下シンイチローとして『ジャンプ魂』にスタッフとして参加。
獣神♥フカワー：最多ベスト10獲得者、初のV2達成。
コロッポン：別PNはじゃんぷるを参照。
パラシュート部隊：『MOTHER3』の開発に参加。
おかづ☆バズーカ：ムギムギ博士の実弟。初の兄弟同時ベスト10入り。
デビルトムボーイ：別PNはジャンプ放送局を参照。
ムギムギ博士：おかづ☆バズーカの実兄。初の兄弟優勝達成。
初代局長芹沢鴨
足打撲：おかづ☆バズーカ、ムギムギ博士の兄弟の母親も投稿経験あり。
ハワイのドラマー：通算掲載本数が歴代トップの常連。後継の読者ページにも参加。
知正一央：JBSにも参加していた団員。

各種記録

歴代総得点数：ハワイのドラマー 422ポイント
歴代総掲載本数：ハワイのドラマー 164本
1シーズン最多得点数：デビルトムボーイ・ムギムギ博士 106ポイント
1シーズン最多掲載数：初代局長芹沢鴨 41本
1週最多得点数：おかづ☆バズーカ 25ポイント
1週最多掲載数：おかづ☆バズーカ 9本
連続掲載週数：ムギムギ博士 17週

主なコーナー

アホ研究本部S：ルールなしのイラストコーナー。
オレの法則：あるあるネタを投稿するコーナー。
ダジャレ怪獣王：テーマに沿ったダジャレを考えるコーナー。
スクープ大賞：ありえないニュースを新聞の見出し風に紹介するコーナー。
絶叫リアクション：面白い切り返しのセリフを考えるコーナー。
珍プレー君：周りの人の面白い行動を紹介するコーナー。
Xのステータス：あるもののステータスを評価するコーナー。
イヤダス：あったらいやな状況のイラストを考えるコーナー。
県歌の花道：自分の県の県歌を勝手に考えて投稿するコーナー。
定義王：「○○とは?」というお題に対し、わかりやすい例えを考えるコーナー。
すごレベル：あるものがレベルアップしていく様子を3段オチで紹介するコーナー。

その他、多種多様なコーナーが存在しました。

コミックス

ジャンプコミックスから全4巻が発売されました。コミックスの巻末には石塚U子の描き下ろし漫画が掲載されています。

1巻：1999年4月1日発売、ISBN 978-4-08-872701-1
2巻：1999年12月1日発売、ISBN 978-4-08-872802-5
3巻：2000年6月1日発売、ISBN 978-4-08-872875-9
4巻：2001年5月1日発売、ISBN 978-4-08-873115-5

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