ハルフォード (駆逐艦)

USS Halford (DD-480)

USS Halford（DD-480）は、アメリカ海軍の名艦であり、フレッチャー級駆逐艦の一隻です。この艦は、1841年から1919年まで生きた名誉勲章受章者ウィリアム・ハルフォード中尉の名に由来しています。

艦歴

ハルフォードは1941年6月3日にワシントン州ブレマートンのピュージェット・サウンド海軍造船所で起工しました。進水は1942年10月29日で、ハルフォード中尉の娘、ユニス・ハルフォードによって行われました。艦は1943年4月10日に正式に就役しました。この艦は、航空機用カタパルトを搭載したフレッチャー級駆逐艦の中の一隻であり、同様の設計の艦にはプリングルとスティーヴンスが存在しました。

ハルフォードは就役後すぐに太平洋艦隊に配属され、1943年の太平洋戦争が激化する中で重要な役割を果たしました。1943年7月5日、艦はサンディエゴを出発し、真珠湾に到達。その後の3ヵ月半で、小型艦への偵察機搭載の可能性をテストしましたが、運用上の問題が判明し、最終的に艦は標準的な構成に改造されました。

1943年：重要な任務

1943年の7月、ハルフォードは重要な偵察任務に関与し、その活動を通じてミクロネシアの掃討作戦に貢献しました。同年10月27日、同艦はメア・アイランド海軍造船所で改装を受けて武装を強化し、12月には再び南太平洋へ出港しました。運輸任務の一環として、ハルフォードはガダルカナル周辺での対潜水艦スクリーンの指揮を執り、重要な戦闘支援や沿岸砲撃にも参加しました。

1944年：さらなる戦闘

1944年には、ニューアイルランドの沿岸での対艦掃討作戦に従事し、グリーン島攻撃部隊の旗艦としても活躍します。2月15日のDデイでは、ニュージーランド軍の上陸を支援し、数千人の部隊を事実上無抵抗で上陸させ、その成果は連合艦隊の力を証明するものでした。

その後、ハルフォードはソロモン諸島での補給作戦やマリアナ諸島攻略作戦に参加し、フィリピン沖海戦でも重要な役割を果たしました。フィリピン沖海戦では、日本艦隊に大打撃を与える戦果を収めました。

1945年以降：活動の集大成

1945年1月、ハルフォードはルソン島占領任務に従事し、その後、サンフェルナンド港での攻撃に参加しました。2月にはサイパン沖での衝突に巻き込まれたものの、無事にメア・アイランドに帰還します。

半年後、ハルフォードは再度太平洋へ向かい、8月にはアラスカのアダックに向かい、占領任務を遂行しました。1945年の終戦まで、ハルフォードはアメリカ海軍の多くの任務に参加し、戦後の整備を受けることになります。

引退と栄典

1946年1月、ハルフォードはサンディエゴで太平洋予備艦隊に合流し、同年5月15日に正式に退役しました。その後、1968年に海軍艦艇登録から抹消され、1970年に解体されます。ハルフォードはその戦功により、第二次世界大戦中に13個の戦列星章を授与されています。

この艦の歴史は、アメリカ海軍の戦闘における重要な役割を知る上で欠かせないものであり、海軍の誇り高い伝統を象徴しています。

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