ハレンチ学園 (テレビドラマ)

ハレンチ学園

『ハレンチ学園』は、1970年10月1日から1971年4月1日まで東京12チャンネル（現：テレビ東京）で放送されていた学園ドラマです。毎週木曜日の19時30分から30分間、全27回にわたって放送されました。この番組は、明治製菓（現在の明治）の一社提供で制作されました。

概要

本作の原作は、人気漫画家永井豪による同名漫画です。このドラマはヒゲゴジラやマルゴシといった個性的な教師たちと、主人公の十兵衛をはじめとした生徒たちのドタバタな日常を描いています。登場人物たちが繰り広げるユーモラスで時には過激な騒動は、視聴者に強い印象を与えました。

特に、主演の児島美ゆきが演じる十兵衛は、大変な人気を博し、その後、バラエティ番組『TVジョッキー』の初代アシスタントとしても活躍しました。さらに、彼女の周囲には、教育評論家の阿部進（カバゴン）が次回予告のナレーションを担当するなど、独特のキャラクターが光りました。阿部は、視聴者に向けて友達口調で話しかけるスタイルが特徴的で、「我らがハレンチ学園、オー!」というフレーズは、当時の社会背景を反映していました。

本作は、「低俗番組」と批判されながらも、1970年10月8日には、ここ25年の間で最高視聴率となる28.4%を記録しました。これは、1993年のドーハの悲劇中継に至るまで、テレビ東京歴代のドラマ番組で最高の視聴率を誇ります。人気の高まりとともに、関東ローカルからネット局への拡大も進みました。

アニメーションによるオープニングとエンディングは、左卜全のナレーションが入り、永井豪の漫画からの名場面を元に新たに作成されたもので、ファンには特に評価されています。これにより、本作はアニメ化された永井豪の作品としても重要な位置を占めています。

番組構成

放送される内容は、毎回サブタイトルの後に児童憲章の一部が生徒たちによって朗読される形式をとるなど、様々な工夫が凝らされました。また、エピソードの終わりには阿部進による次回予告が設けられ、視聴者に新たな期待感を与える要素もありました。

キャスト

主要キャストには、児島美ゆき演じる十兵衛のほか、小林文彦や大辻伺郎、井上昭文、桂小かんなど多彩な面々が揃っています。各話にはゲストキャストや特別出演者も登場し、そのバラエティ豊かなキャスティングが視聴者の興味を引きました。

メディア展開

『ハレンチ学園』は、その後も人気を受けてDVDや特別企画による再放送が行われるなど、多方面からのリリースがあります。初回放送から何十年経った今でも、多くのファンに愛され続けています。

また、ロケ地には世田谷区成城の科学技術学園が使用され、同学園は東京12チャンネルの設立にも関わっていました。放送当時、主演の児島美ゆきは自身の衣装を用意することに苦労しつつ、白い下着のパンツは自前で用意したと語っています。しっかりとした制作背景が、作品のユニークさを一層際立たせているのです。

『ハレンチ学園』は、記憶に残る学園ドラマとして、放送からの年月を経てもなお、懐かしく振り返られる作品です。

もう一度検索