ハンバントタ

ハンバントタ：スリランカ南部の要衝

ハンバントタは、スリランカ南部のハンバントタ県に位置する県都です。この地域は、塩田と乾燥した熱帯性気候で知られており、住民の多くはマレー系の人々です。ハンバントタは、第6代大統領マヒンダ・ラージャパクサ氏の出身地であり、彼の政権下では重点的なインフラ整備が行われました。

気候

ハンバントタは、ケッペンの気候区分においてサバナ気候に分類されます。明確な乾季はありませんが、1月から3月、および6月から8月にかけて降水量が顕著に減少します。一方、最も降水量が多いのは10月と11月です。年間平均降水量は約1,050mmです。気温は年間を通して変動が少なく、最も低い1月でも26.3℃、最も高い4月と5月でも28.1℃です。

交通

港湾

ハンバントタ港は、スリランカ有数の大規模港湾です。2010年に開港し、インド洋の主要な航路上に位置するため、貨物の積み替えや船舶への燃料補給地としての役割が期待されています。現在、第3期工事まで計画されており、完成すれば南アジア最大の港湾になる予定です。

第1期工事には3億6千万ドルの建設費が投じられ、中国の中国港湾工程とSinohydroが建設を請け負いました。総工費の85％は中国政府の支援によるものです。しかし、港は開港後赤字が続き、2017年8月には運営権が中国の招商局港口に99年契約で譲渡されました。

空港

ハンバントタから北に約15km離れた場所には、マッタラ・ラージャパクサ国際空港があります。この空港は、スリランカ第2の国際空港として建設されました。2013年に開港し、3,500mの滑走路を持っています。計画では、2015年までに第2期工事が完了し、敷地面積2,000ヘクタールの大規模空港になる予定でした。

空港の建設費は2億900万ドルで、建設は中国港湾工程が担当し、中国政府から1億9080万ドルの融資を受けています。しかし、ドバイとの唯一の定期便が閉鎖され、利用者が1日に10人程度という状況で、「世界一寂しい空港」として知られ、政府の財政的な負担となっています。

鉄道

2006年から、ハンバントタを経由するマータラ-カタラガマ間の鉄道延伸工事が進められています。

高速道路

スリランカ南西部を走る南部高速道路が、2019年にハンバントタまで延伸されました。これにより、南部の主要都市であるマータラやゴール、さらに最大都市コロンボへのアクセスが容易になりました。この高速道路建設にも中国からの融資が活用されています。

スポーツ

ハンバントタは、2017年にアジアユースゲームズの開催地に予定されていました。

姉妹都市

ハンバントタは、2007年に中国の広州市と姉妹都市提携を結んでいます。

関連項目

ハンバントタ県

外部リンク

Bundala | Ramsar

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