ハ・ジョンウ

ハ・ジョンウ（본명：하 정우）は、1979年3月11日生まれの韓国の俳優、映画監督、脚本家、そしてプロデューサーです。ワークハウスカンパニーに所属しており、身長184cm、体重75kg、血液型はA型です。

経歴

ソウル高等学校を卒業後、中央大学校の演劇学科で専門的な学びを深めました。大学卒業を機に、彼は本格的に俳優としての道を歩み始めます。舞台演劇の世界でキャリアをスタートさせ、『カルメン』や『オセロ』といった古典から現代劇まで、20作以上の作品に出演。舞台で培った確かな演技力は、その後の映像分野での活躍の礎となりました。1998年にはコマーシャル出演で芸能活動を開始し、2003年には映画『マドレーヌ』でスクリーンデビューを果たします。同時期にテレビドラマにも進出し、特にドラマ『プラハの恋人』での演技が注目を集めました。兵役期間中も約10本の軍広報映画に出演し、2000年には東ティモールでの慰問公演に参加するなど、様々な経験を積んでいます。

俳優としての評価と成功

ハ・ジョンウは、その卓越した演技力によって韓国映画界において不動の地位を確立しています。特に2008年のスリラー映画『チェイサー』で演じた連続殺人犯役は強烈な印象を与え、批評家からも高い評価を得ました。以降、『国家代表!?』『哀しき獣』『ベルリンファイル』など、出演作ごとに多様な役柄を見事に演じ分け、演技派俳優としての評価を不動のものとしました。韓国を代表する映画賞である百想芸術大賞では、2010年、2011年、そして2013年に映画部門の男性最優秀演技賞を受賞するという快挙を達成。主演を務めたファンタジー大作『神と共に』シリーズは、韓国国内で驚異的な観客動員数を記録し、彼の人気をさらに高めました。第一章（2017年）は1,441万人、第二章（2018年）は1,227万人を突破するメガヒットとなり、国民的俳優としての地位を確固たるものにしました。その他にも、『テロ、ライブ』『暗殺』『トンネル 闇に鎖された男』など、数多くのヒット作、話題作で主演を務めています。近年ではNetflixシリーズ『ナルコの神』での演技も高く評価され、青龍シリーズアワード主演男優賞を受賞しました。

多彩な才能

俳優業に加え、ハ・ジョンウは監督やプロデューサーとしても活動しています。2013年には監督デビュー作となる映画『ローラーコースター!』を発表し、2015年には主演と監督を務めた『いつか家族に』を制作しました。これらの活動は、彼が単なる演者にとどまらない、映画製作全体に関わるクリエイターとしての側面を持っていることを示しています。また、趣味も多岐にわたり、水泳、ピアノ、剣道といった身体的なものから、絵画制作にも情熱を傾けています。特に抽象画の腕前はプロ級とも評され、個展を開催するほどですが、本人はあまり表立ってアピールしていません。

家族と過去の出来事

彼の父親は、韓国で非常に有名なベテラン俳優キム・ヨンゴンです。しかし、ハ・ジョンウはその事実を公にせず、2004年頃までは本名のキム・ソンフンとして活動していました。父親の七光りではなく、自身の力で成功を勝ち取りたいという彼の強い意志の表れと言われています。

一方で、2020年には過去の医療行為に関連する問題が報じられました。美容外科での医療用麻酔薬プロポフォールの不適切な使用疑惑や、他人名義での投薬に関する捜査が明らかになり、世間の注目を集めました。この件については裁判が行われ、起訴事実を全て認めた結果、2021年に罰金刑が確定しています。

これらの経験を経て、ハ・ジョンウは現在も俳優として精力的に活動を続けており、その演技力と存在感で観客を魅了し続けています。

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