ハートランドヒリュ

ハートランドヒリュ：驚異の127戦

ハートランドヒリュは、日本中央競馬会(JRA)の歴史に名を刻んだサラブレッド競走馬です。2005年11月13日、京都競馬場で行われたドンカスターカップに出走し、JRAサラブレッド系競走馬最多出走記録を更新しました。その記録は実に127戦。本稿では、その驚異的な記録の裏にある、ハートランドヒリュの生涯と競走成績を詳細に解説します。

華々しいデビューから驚異的な出走記録まで

1998年12月、阪神競馬場でデビューしたハートランドヒリュ。初勝利は翌年4月の未勝利戦と、やや遅めのスタートとなりました。しかし、その後は驚異的なペースで出走を重ねます。月1～3回のペースで休むことなく走り続け、通算4勝を挙げました。最大でも中6週のレース間隔で、連闘も3回経験。2002年11月と2005年7月以外は、デビュー以来、一度も出走しなかった月は存在しませんでした。

2004年4月には100回目の出走を達成。そして2005年10月には、それまでの最多出走記録保持馬であるオートダービーと並びました。そして、前述の通り、11月13日のドンカスターカップ出走によって、43年ぶりに記録を更新したのです。

10歳となった2006年も現役を続行。出走回数は127回に達しました。しかし、3月22日の調教中に急性心不全で急死。惜しまれつつも、その輝かしい競走生活に幕を閉じました。最後の競走は3月12日の中京競馬場で行われた遠州灘特別でした。

多くの名馬との競演

ハートランドヒリュは、生涯一度も格上挑戦をすることなく127戦を戦い抜きました。しかし、その中には数々の名馬がいます。テイエムオペラオー、タップダンスシチー、ブランディスといったGI/JGI優勝馬だけでなく、37頭の平地重賞優勝馬（GII10頭、GIII/JpnIII27頭）とも対戦しました。さらに、オースやスキャターザゴールドの産駒に先着した記録も残しています。これらの実績からも、ハートランドヒリュがいかに高いレベルの競走馬と競い合っていたかがわかります。

驚異的な記録の裏側：驚異的な出走記録

ハートランドヒリュの127戦という記録は、単なる数字ではありません。それは、並々ならぬ努力と、関係者たちの献身的な支えがあったからこそ達成できたものです。馬自身のタフさと、それを支えた調教師、騎手、厩舎スタッフの努力が、この奇跡的な記録を可能にしたと言えるでしょう。

競走成績の詳細

2003年3月の名鉄杯を最後に勝利からは遠ざかりましたが、2005年9月のHTB賞では単勝11番人気ながら3着と健闘しました。2005年以降の17戦は全てハンデ戦で、負担重量は全て50kgでした。中央競馬を開催していた10競馬場のうち、函館、中山、新潟競馬場では出走していません。

ハートランドヒリュの遺産

ハートランドヒリュの記録は、日本の競馬史に大きな足跡を残しました。その驚異的な出走数は、多くの競馬ファンに感動と勇気を与え、これからも語り継がれるでしょう。そして、その記録は、今後の競走馬たちに挑戦状を突きつける、不滅の記録として存在し続けるでしょう。

血統と半姉、姉

ハートランドヒリュの半姉サツマコムスメは中央競馬で2勝、地方競馬で8勝を挙げており、フェニックス賞など重賞競走でも活躍しました。全姉のテルノヒスイも中央競馬で4勝を挙げました。これらの血統背景も、ハートランドヒリュの競走能力に影響を与えた可能性があります。

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