ハーパーズ・フェリー級ドック型揚陸艦

ハーパーズ・フェリー級ドック型[[揚陸艦]]

ハーパーズ・フェリー級ドック型[[揚陸艦]]は、アメリカ海軍が運用するドック型[[揚陸艦]]の艦級です。先行するホイッドビー・アイランド級（LSD-41級）の貨物積載能力を向上させた発展型であり、LSD-41 CV級と呼ばれることもあります。また、ホイッドビー・アイランド級の一部として扱われる場合もあります。

設計

本級は、ホイッドビー・アイランド級の設計を基に改正された艦級です。基本設計はホイッドビー・アイランド級から踏襲されており、約90%の共通性を有しています。

能力

輸送揚陸機能

貨物積載能力の強化を目的として、貨物搭載スペースは1,133立方メートルに拡大されました（ホイッドビー・アイランド級では149立方メートル）。車両搭載スペースは1,208平方メートルを確保しており、ホイッドビー・アイランド級と同程度の能力を維持しています。

これらのスペースを確保するため、ホイッドビー・アイランド級では上部構造物下方の半ばまで達していたウェルドックは、後部煙突付近まで縮小されています。これに伴い、上陸用舟艇の収容能力は以下の通り減少しました（括弧内はホイッドビー・アイランド級の収容数）。

LCAC-1級エア・クッション型揚陸艇: 2隻 (4隻)
LCU-1610級汎用揚陸艇: 1隻 (3隻)
* LCM(8)型機動揚陸艇: 4隻 (10隻)

一方、航空艤装はほぼ変更されていません。ウェルドック上には固定式のヘリコプター甲板が設けられ、2つの発着スポットが設定されています。車両甲板との間は、力量8トンのエレベータで連絡されています。必要に応じて、ヘリコプター甲板にも上陸用舟艇を搭載できますが、搭載数は12.2メートル型作業艇1隻、LCPL 2隻に減少しています。また、着揚収用のクレーンは、力量30トンのものが右舷に1基装備されています。

個艦防御機能

個艦防御機能は、ホイッドビー・アイランド級の後期建造艦（LSD-46以降）とほぼ同等の構成となっています。対空捜索レーダーとしてはAN/SPS-49(V)5が搭載されています。

武装は、新造時には艦橋構造物上部前後に装備されたファランクスCIWSのみでしたが、その後、RAM近接防空ミサイルの21連装発射機が追加装備されました。また、近距離での水上目標に対して使用されるMk.38 25mm単装機銃は、当初は砲側照準式のmod.0またはmod.1でしたが、順次遠隔操作式のmod.2に換装されています。

2004年までに全艦がSSDS Mk.1を装備しており、Mk.2へのアップグレードにより、共同交戦能力やリンク 16に対応する計画も存在します。

同型艦

ハーパーズ・フェリー級は、全艦がエイボンデール造船所で建造されました。当初は12隻の建造が検討されましたが、新型のドック型輸送揚陸艦（LPD）であるサン・アントニオ級の建造に伴い、1992年度の建造分で計画は打ち切られました。

もう一度検索