バシー海峡

バシー海峡の概要

バシー海峡（英語: Bashi Channel）は、台湾の南東部にあり、小蘭嶼とフィリピンの最北端に位置するマヴディス島との間の海域を指します。この海峡は幅約100キロ[[メートル]]で、その東側には黒潮が流れています。この黒潮の流速はおおよそ2から3ノットで、海峡の中心部は1500メートル以上の深さを誇っています。

戦略的重要性

バシー海峡は太平洋（フィリピン海）と南シナ海を結ぶ交通の要所として知られています。この海峡には国際通信のための海底ケーブルが通じており、軍事的にも非常に重要です。中国にとっては、南シナ海から太平洋への出入口としての役割を果たし、日本にとっては資源の輸送に欠かせない重要なルートとなっています。そのため、バシー海峡を中心としたシーレーン防衛が20世紀半ばから叫ばれ続けています。

第二次世界大戦時の影響

第二次世界大戦中、バシー海峡は日本の重要な輸送ルートであり、多くの石油や物資を運ぶ船団が航行していました。この時期、アメリカ海軍はこの海峡を「コンボイ・カレッジ」とニックネームし、潜水艦部隊による通商破壊の場として重要視しました。その結果、戦争後半には多数のアメリカ潜水艦が配備され、多くの日本の輸送船が撃沈されました。このことから、バシー海峡は「輸送船の墓場」とも呼ばれるようになりました。

現代におけるバシー海峡

現在、バシー海峡は依然として中国の人民解放軍（海軍及び空軍）の艦艇や航空機が頻繁に通過し、軍事演習を行う場として利用されています。このため、バシー海峡は国際的な安全保障の観点でも注目され続けています。

バシー海峡周辺の海域

バシー海峡は、バタン諸島とバブヤン諸島の間にあるバリンタン海峡と隣接していますが、それぞれ別の海峡であることに注意が必要です。バシー海峡、バリンタン海峡、そしてバブヤン海峡を合わせて、一般にはルソン海峡と呼ばれています。

このように、バシー海峡は地理的にも戦略的にも非常に重要な役割を果たす海域となっています。国際的な貿易や軍事活動において、この海峡が持つ意味や影響について今後も注視が必要です。

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