バタネス州

バタネス州は、フィリピンの最北端、ルソン海峡に浮かぶバタン諸島に位置する州です。カガヤン・バレー地方に属しており、フィリピン国内で最も小さい面積（209.3平方キロメートル）と人口（2015年時点で17,246人）を誇ります。州都はバスコですが、州内に都市は存在しません。

地理

バタネス州は、ルソン海峡に点在するバタン諸島によって構成されています。その位置は、台湾（中華民国）から約190キロメートル南に位置し、両地域間の距離は比較的近いと言えます。この地理的な近さが、後述する住民構成や文化に影響を与えていると考えられます。

住民

バタネス州には、イヴァタン人と呼ばれる民族が主に居住しています。彼らは伝統的に漁業を主な生業としており、独特の文化を育んできました。注目すべき点は、イヴァタン人の言語や習慣が、他のフィリピンの民族よりも、むしろ台湾の原住民（特にタオ族）に非常に近いということです。この事実は、歴史的な背景や両地域間の交流を物語るものと考えられます。

その他の特徴

バタネス州は、その地理的な位置から、台湾との間で漁業権に関する問題が存在します。この問題は、両国間の関係に影響を与える要素の一つとなっています。また、バタネス州は、その自然景観の美しさでも知られており、観光地としてのポテンシャルも秘めています。手つかずの自然が残るこの地域は、静かで美しい風景を求める人々にとって魅力的な場所となっています。

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