バターワース (ペナン州)

バターワース（Butterworth）

バターワースは、マレーシアのペナン州に位置する都市で、中国語では「北海」と表記されます。ペナン州の州都であるジョージタウンから東へ約3km、ペナン海峡を挟んだ対岸に位置しており、2021年の調査によると、総人口は107,591人です。

歴史

バターワースという名前は、19世紀半ばに海峡植民地の総督を務めたウィリアム・ジョン・バターワースに由来しています。イギリス領時代、ジョージタウンに近いため交通の要所として発展しました。イギリス東インド会社は当初、農業目的でセベラン・ペライ（当時のウェルズリー州）を獲得しましたが、20世紀後半には大規模な工業化を経験しました。1974年には、ペナン港がこの町に移転しました。

交通

鉄道
マレー鉄道の駅があり、クアラルンプールからの急行列車が複数運行しています。かつてはタイ方面からの国際列車も運行されていました。

バス
クアラルンプール、イポー、アロースターなどからの高速バスが利用できます。対岸のペナン島へは、ジョージタウン行きのバスが少ないため、バターワースでフェリーに乗り換えるのが一般的です。

* ペナン島との連絡
ペナン島とは、全長12kmのペナン・ブリッジで結ばれているほか、フェリーが頻繁に往来しています（所要時間約20分）。フェリーターミナルと駅は連絡橋でつながっています。

その他

マレーシア空軍の基地が所在します。冷戦時代には、「五か国防衛取極」に基づいて、オーストラリア軍やニュージーランド軍などの英連邦加盟国軍隊が駐留し、抑止力の中核を担っていました。現在でも、集団的自衛権に基づく合同演習などで使用されることがあります。

バターワースは、歴史的な背景と近代的な発展が共存する都市であり、ペナン島への玄関口として重要な役割を果たしています。

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