バルタサール・イダルゴ・デ・シスネロス

バルタサール・イダルゴ・デ・シスネロス・デ・ラ・トーレ（Baltasar Hidalgo de Cisneros de la Torre, 1756年1月6日 - 1829年6月9日）は、スペインの軍人、政治家であり、リオ・デ・ラ・プラタ副王領の第11代副王、そしてブエノスアイレスに在任した最後の副王として知られています。

生涯

シスネロスは1756年にスペインのカルタヘナで生まれました。1770年から海軍での研鑽を積み始め、スペイン海軍に入隊。勇敢な軍人としてキャリアを重ねていきました。1805年には、歴史的なトラファルガーの海戦に参加しています。この海戦において、シスネロスは不運にも折れたマストが頭上に落下するという事故に見舞われ、聴覚を大きく損なってしまいました。この出来事以来、彼は「El sordo」（エル・ソルド：耳が聞こえない者、の意）という異名で呼ばれるようになります。

1808年には、ナポレオンによるスペイン侵攻に対する反撃軍に加わり、祖国のために戦いました。そして1809年7月、最高中央評議会によってリオ・デ・ラ・プラタ副王領の副王に任命され、ブエノスアイレスへと派遣されることになります。

しかし、シスネロスの副王としての任期は長くはありませんでした。1810年5月25日、五月革命が勃発し、プリメラ・フンタ（Primera Junta：最初の統治委員会）が設立されると、保守派であったシスネロスの立場は急速に悪化します。最終的に、副王シスネロスはアウディエンシア（Audiencia：諮問機関）の議員たちと共に、カナリア諸島へと退去せざるを得なくなりました。

略歴

1805年：トラファルガーの海戦に参戦
1808年：ナポレオンのスペイン侵攻に対する反撃軍に参加
1809年：リオ・デ・ラ・プラタ副王領副王に就任
1810年5月25日：五月革命により副王を退任

外部リンク

Astillero.net
ElHistoriador.com.ar
* Centro Virtual Cervantes - Museo Naval de Madrid

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