バンジャルマシン

バンジャルマシン：川と歴史が織りなす都市

バンジャルマシンは、インドネシアの南カリマンタン州に位置する州都です。この都市は、バリト川とマルタプラ川の合流地点近くの三角州にあり、「川の都市」という愛称で親しまれています。時折、「バンジェルマシン」とも呼ばれることがあります。

地理

バンジャルマシンは、二つの川が合流する場所に位置しており、その地形が都市の景観を特徴づけています。この地域は、水路が発達しており、人々の生活と密接に結びついています。

気候

気候は、ケッペンの気候区分によるとサバナ気候（Aw）に分類されます。年間を通して降水がありますが、特に11月から4月にかけて雨季となり、降水量が多くなります。気温は年間を通じて比較的安定しており、雨季にわずかに最高気温が下がる程度です。

歴史

バンジャルマシンの歴史は、19世紀にオランダが干渉を始めたことから大きく動きます。当時、バンジャル王国は内部分裂を起こしており、オランダはこれを利用して政治に介入しました。1851年には、オランダの支援を受けたパンゲラン・タムジドゥラーが王に任命されましたが、民衆の支持は得られませんでした。

1859年には、グループ間の争いからバンジャルマシン戦争が勃発しました。オランダは、以前に擁立したタムジドゥラー王を廃位し、アンタサリ派のパンゲラン・アンタサリを擁立しようとしましたが、拒否されました。この時、オランダは本社機能をマルタプラへ移しました。1860年、オランダはこの地域全体を支配下に置きました。さらに、1862年には民衆から支持されていたヒダヤトゥラー派のパンゲラン・ヒダヤトゥラーを捕らえ、流刑に処しました。しかし、その後も戦争は続き、パンゲラン・アンタサリは戦傷により亡くなりました。その後も、彼の息子たちによる抵抗運動が続けられました。

1942年2月10日、バンジャルマシンは日本軍によって無血占領されました。第二次世界大戦後、1947年から1948年にかけて、オランダによってBC級戦犯の裁判が行われ、多くの日本兵が処刑されました。この時、連合軍との面通しで処刑を免れた者もいましたが、後に現地に戻され処刑された者もいました。

1945年8月15日、日本が連合国に降伏し、インドネシアの独立の動きが加速しました。スカルノら民族主義者は同17日に独立を宣言しましたが、オランダはこれを認めず、再植民地化を試みました。これに対し、インドネシアは独立戦争を戦うことになります。この戦争には、一部の日本人兵士約2,000人も加わり、約1,000人が命を落としました。4年続いた独立戦争の末、アメリカの圧力もあり、オランダはインドネシアの独立を認めざるを得なくなりました。

1949年、インドネシアは独立を果たしました。同年12月には、ハーグ円卓会議でオランダから無条件で独立承認を得ることに成功しました。独立に際しては、60億ギルダーの債務が残されましたが、オランダはうち20億ギルダーを免除することに同意しました。

交通

バンジャルマシンには、シャムスディン・ノール空港があり、国内外からのアクセスを支えています。

姉妹都市

バンジャルマシンは、以下の都市と姉妹都市提携を結んでいます。

マカッサル（インドネシア、南スラウェシ州州都）
ラーチャブリー（タイ）
重慶市（中国）
マグデブルク（ドイツ）
ストックホルム（スウェーデン）
ヨーテボリ（スウェーデン）
インヴァネス（スコットランド）
マナウス（ブラジル）

脚注

関連項目

孫太郎

外部リンク

* バンジャルマシンの公式サイト

この都市は、歴史的な出来事、多様な文化、そして川の恵みとともに発展を続けています。

もう一度検索