バンダイロジパル

株式会社バンダイロジパル

株式会社バンダイロジパルは、東京都葛飾区に本社を構える物流関連企業であり、株式会社バンダイナムコホールディングスの完全子会社として、グループ全体の物流戦略の一翼を担っています。

概要

同社の歴史は、1963年9月に遡ります。当時、株式会社バンダイが商品の輸送コスト削減を目指し、社内の運輸部門を分離・独立させる形で「バンダイ運輸株式会社」が設立されました。設立当初から、バンダイ、そして後のバンダイナムコグループにおける物流機能の中核を担う企業として活動を開始しました。

事業の拡大に伴い、国内各地への拠点展開を進めました。1967年1月には関西地区の拠点として大阪バンダイ運輸株式会社を設立しましたが、1973年にはこれを吸収合併し、大阪営業所を開設。また、九州地区の物流強化のため、1981年7月に九州バンダイ運輸有限会社を設立し、1983年2月にはその事業を譲受して福岡営業所を開設しています。

社名を現在の「株式会社バンダイロジパル」に変更したのは、1992年9月のことです。これは、社内での公募を経て決定されました。この頃から、国内のみならず、国際的な物流事業への展開も視野に入れ始めました。

グループ再編の動きの中で、2006年1月には親会社であるバンダイがナムコと経営統合し、株式会社バンダイナムコホールディングスが誕生しました。これに伴い、バンダイロジパルは同ホールディングスの完全子会社となり、同時にジャスダック市場への上場を廃止しました。

2007年7月には、国内における貨物自動車運送や倉庫業といった実務部門を「株式会社ロジパルエクスプレス」として分社化しました。この組織再編以降、バンダイロジパルはより高度な物流サービスや国際間の物流、そして特定の専門業務に重点を置くようになりました。現在の主な事業内容は、国際物流業務、サード・パーティー・ロジスティクス（3PL）、そしてアーケードゲーム機のメンテナンスです。なお、分社化後もしばらくバンダイロジパルで行っていたアーケードゲーム関連の物流業務は、2016年4月までに完全にロジパルエクスプレスへと移管されています。

国際物流においては、通関業務が重要な役割を果たします。同社は、2001年9月に東京税関、2002年9月には神戸税関の管轄区域における通関業許可を取得しており、日本の主要港での通関手続きに対応可能です。さらに、2009年2月には、税関手続きの緩和・迅速化が認められるAEO（Authorized Economic Operator）認定通関業者の認定を受けており、国際間の商取引をより円滑に進めるための信頼性の高いサービスを提供しています。

海外事業についても積極的です。1997年4月には香港に、2004年11月には中国本土初の現地法人を上海に設立しました。その後も、2009年2月には中国で2社目となる現地法人を上海に、2011年6月にはアメリカ合衆国に、そして2016年4月にはタイ王国に現地法人を設立するなど、グローバルな物流ネットワークを構築しています。

国内事業所

バンダイロジパルは、国内各地に複数の事業所を展開しており、効率的な物流および関連サービスを提供しています。特に以下の事業所は、アーケードゲーム機のメンテナンスサービス拠点（テクニカルサービス事業部）としての機能も有しています。

札幌市 ○
仙台市 ○
上尾市 ○
船橋市 ○
平和島 ○
川崎市
静岡市
名古屋市 ○
金沢市 ○
茨木市 ○
広島市 ○
坂出市 ○
粕屋町 ○
御船町 ○
* 浦添市 ○

（○印はアーケードゲーム機のサービス拠点）

このように、株式会社バンダイロジパルは、バンダイナムコグループの物流専門企業として、設立以来の国内物流の経験に加え、国際物流、3PL、専門的なメンテナンス業務へと事業領域を広げながら、国内外で多様なサービスを展開しています。

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