バーミヤン (レストランチェーン)

バーミヤン：中華ファミリーレストランの軌跡と魅力

バーミヤンは、株式会社すかいらーくレストランツが運営する中華料理のファミリーレストランチェーンです。店名は、東洋と西洋を繋ぐシルクロードの要衝として栄えたアフガニスタンの古都バーミヤンに由来しており、人々をつなぐ場所としての願いが込められています。店舗のロゴマークには、桃が使用されています。これは「桃李不言下自成蹊（とうりふげんかじせいけい）」という故事にちなみ、美味しい料理を求めて多くの人が集まる店となることを願ってのことです。桃は中国で古くから縁起の良い果物とされ、中華料理の思想である「医食同源」をも象徴しています。

歴史：創業から現在まで

1986年4月、東京都町田市に1号店である鶴川店がオープンしました。その後、1987年12月には株式会社バーミヤンが設立され、関東と関西を中心に店舗展開を進めます。1997年には株式を店頭公開しますが、1999年には親会社であるすかいらーくと合併し上場廃止となりました。

合併後はすかいらーくの一部門として運営され、様々な試みがなされました。「Sバーミヤン」という低価格帯の業態や、「NEXTバーミヤン」という高品質路線の店舗も展開されましたが、いずれも一定期間で終了しています。2005年には青森県十和田市への出店により、全国47都道府県への進出を達成しました。しかしその後、事業改革の一環として不採算店舗の閉鎖や転換が行われ、一時的に北海道、九州、東北などから撤退する事態にもなりました。近年では、これらの地域への再出店も進められており、現在も店舗数を拡大しています。2016年にはすかいらーくの純粋持株会社化に伴い、レストラン事業は子会社の株式会社すかいらーくレストランツに承継されました。1号店だった鶴川店は2023年2月、新業態の飲茶レストラン「飲茶TERRACE 桃菜」としてリニューアルオープンしています。

店舗と特徴：現在と進化

2024年11月現在、バーミヤンは全国に362店舗を展開しています。店舗は主に、関東、中部、関西に集中しており、九州の一部地域や、その他の地域には店舗がありません。かつては全国47都道府県に展開していましたが、事業戦略の見直しによって現在の形態になっています。

バーミヤンの特徴として、均一で高品質な料理を低価格で提供することに力を入れている点が挙げられます。セントラルキッチンで下処理された食材を使用し、鮮度にこだわった調理を行っています。クルー（従業員）は、マニュアル化された手順に従って調理を行うことで、どの店舗でも同じ味を提供できるよう努めています。また、調理手順を動画で配信するシステムや技能検定制度なども導入し、クルーのスキル向上にも力を入れています。厨房には高性能の機器が導入され、効率的で質の高い調理を実現しています。ドリンクバイキングでは、様々な種類のアイスティーが提供され、定期的に種類も変更されています。火鍋しゃぶしゃぶ食べ放題などのメニューも提供しており、幅広い客層に対応しています。近年はメニューの値下げや新商品の投入なども積極的に行われています。また、2ヶ月間のボトルキープサービスなども提供されています。

まとめ：未来への展望

バーミヤンは、創業以来、中華料理を通して人々を繋ぐ場所を目指し、進化を続けてきました。時代の変化に合わせて、店舗展開やメニュー、サービスなどを工夫しながら、今後も多くの人々に愛されるファミリーレストランとして成長していくことが期待されます。飲茶レストラン「飲茶TERRACE 桃菜」の出店計画も、新たな展開を示唆しています。今後の動向にも注目です。

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