バーレーン国防軍

バーレーン国防軍

バーレーン国防軍（Bahrain Defence Force）は、バーレーン王国の軍事組織です。陸軍、海軍、空軍、医療部隊、そして王室警護を担う親衛隊で構成されています。バーレーン国王が最高司令官を務め、国防に関する最高意思決定は最高国防会議によって行われます。

歴史

1971年8月14日のイギリスからの独立時、バーレーンは小規模な軍事力しか保有していませんでした。1972年頃の総兵力は1,100人程度で、陸軍は1個歩兵中隊、1個装甲車中隊、1個対戦車小隊、海軍は数隻の哨戒艇を保有するのみで、空軍は編成されていませんでした。

しかし、1978年に隣国イランでイスラム革命が発生したことを契機に、バーレーンは新たな国防計画を策定します。1982年には、湾岸協力会議（GCC）がバーレーンの防衛力強化のために17億ドルを拠出しました。1999年以降、バーレーンの国防費は安定しており、年間約3億2,000万ドルが支出されています。

構成

バーレーン陸軍

陸軍は約6,000人の兵力を有し、1個機甲旅団、1個機械化歩兵旅団、1個砲兵旅団、1個防空大隊、1個特殊作戦大隊で構成されています。装備は、アメリカ製のM60A3戦車やM113A2装甲兵員輸送車、フランス製のパナール M3装甲兵員輸送車など、欧米製のものが中心です。近年では、トルコ製のコブラ軽装輪装甲車やアクレプ軽装輪装甲車も導入しています。

バーレーン海軍

海軍は700人の兵力を保有し、旧アメリカ海軍のオリバー・ハザード・ペリー級ミサイルフリゲート1隻、アル・マナマ級コルベット2隻、アハマド・アル・ファテフ級ミサイル艇4隻など、約20隻の戦闘艦艇を運用しています。

バーレーン空軍

空軍は1,500人の人員を擁し、2個航空団隷下に9個飛行隊を編成しています。主力戦闘機はアメリカ製のF-5E/FおよびF-16C/Dで、AH-1E/F攻撃ヘリコプターやUH-60M汎用ヘリコプターなどのヘリコプター戦力も保有しています。

バーレーン医療部隊

医療部隊は800人の人員を抱え、バーレーン最大の病院の一つである国防軍病院を運営しています。これは、軍隊の医療面を支える重要な役割を果たしています。

バーレーン親衛隊

親衛隊はバーレーン王室の警護を専門としており、ハマド国王の息子のナーセル・ビン・ハマド・アール・ハリーファ少将が司令官を務めています。王室の安全を確保する上で、非常に重要な役割を担っています。

バーレーン国防軍は、周辺地域の情勢を考慮しながら、自国の防衛体制を強化しています。装備の近代化や人員の育成に力を入れ、地域の安定に貢献することを目指しています。

関連項目

第5艦隊 (アメリカ軍) - バーレーンに司令部が所在しています。
合同海上部隊 - バーレーンに司令部が所在しています。

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