パタラ・サティヴェ

パタラ・サティヴェ：ジョージア、シダ・カルトリの村落

パタラ・サティヴェ（グルジア語: პატარა სატივე）は、ジョージアのシダ・カルトリ州ハシュリ地区に位置する小さな村です。ゴミ・テミに属し、シダ・カルトリ平野の西側、スラムラ川の南岸に位置しています。標高は約750メートル、ハシュリからは東北東へ約16キロメートルの距離にあります。

語源

「サティヴェ」という地名は、スラムラ川の両岸地域を指す言葉で、元々は北側の集落の方が規模が大きく、「大きい」を意味する「ディディ」を冠して「ディディ・サティヴェ」と呼ばれていました。一方、南側の集落は「小さい」を意味する「パタラ」を冠し、「パタラ・サティヴェ」と呼ばれるようになりました。

「サティヴェ」の語源は、「いかだ」を意味する「ティヴィ」に、場所を表す接頭辞「サ-」を組み合わせたものとされています。この地にはかつて、いかだ置き場があったという言い伝えが残っています。

歴史

カルトリ王国時代、サティヴェはアミレジビ家の領地でしたが、後にバグラティオン＝ダヴィタシヴィリ家の所有となりました。1634年には、カルトリ国王ロストムの文書にサティヴェ村に関する記述が見られます。バグラティオン＝ダヴィタシヴィリ家はプツァに居住し、頻繁にサティヴェを訪れていました。彼らは村に水源を整備し、その泉は現在も「領主の泉」と呼ばれ、村人に利用されています。

1750年代には、レズギ人の侵入が頻発し、サティヴェ村は壊滅的な状況に陥りました。1761年、ザアル・ダヴィタシヴィリはエレクレ2世に、村の惨状を訴える書簡を送っています。

…私たちの土地ではもう火を焚くことすらできず、奴隷にできる人間も残っていないため、レズギ人は散り散りに去っていきました……

この訴えを受け、王宮はサティヴェ復興のための支援を行いました。エレクレ2世は、サティヴェの住民に対し、義務の履行と食料の貢納を命じましたが、軍の動員については免除しました。

人口

(国勢調査データは省略)

参考文献

* カルトリ・ソビエト百科事典, 第7巻, 709頁, トビリシ, 1984年.（グルジア語）

パタラ・サティヴェは、その地名が示すように、スラムラ川と共に生きてきた人々の歴史と文化が息づく場所です。過去の苦難を乗り越え、現在も静かに時を刻んでいます。

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