パルフェ・タムール

パルフェ・タムール（Parfait Amour）

パルフェ・タムールは、フランスを起源とするユニークなリキュールです。このリキュールは、地中海を中心に産出される柑橘系果実を主成分としており、ニオイスミレやバラ、アーモンド、バニラなど多様な香料で香り付けされています。特にニオイスミレは、他のスミレにはない独自の芳香を持つため、大変特筆されます。

色は神秘的な紫または青で、日本では「ヴァイオレット・リキュール」としても知られています。また、「クレーム・ド・ヴァイオレット」といった名称が使われることもあります。アルコール度数は24度から25度で、エキス分は28.7%から43.7%と幅広い数値を示します。

起源

パルフェ・タムールは1760年頃、フランスのロレーヌ地方で誕生したとされています。その色味や香りから、「飲む香水」とも称され、当時の貴族たちには「媚薬の効果がある」との信仰がありました。このことが名称の由来にもなり、「パルフェ・タムール」はフランス語で「完全なる愛」という意味を持ちます。

主なパルフェ・タムール

ボルス・パルフェ・タムール

オランダのボルス・ディスティラリーズ社が製造するこのリキュールは、日本のリキュール関連書籍でも頻繁に取り上げられています。アルコール度数は24度、エキス分は30%です。

マリー・ブリザール・パルフェ・タムール

フランスのマリー・ブリザール社が販売するこのバージョンは、紫ではなく青色を呈しています。カクテルによってはその色が名指しされることもあります。アルコール度数は25度、エキス分は28.7%です。

パルフェ・タムールを使ったカクテル

ヴァイオレット・フィズ

パルフェ・タムールを基にしたフィズスタイルのカクテルで、リキュールの香りを存分に楽しめる一杯です。日本国内でも一般的なカクテルの一つとされています。

ブルームーン

ジンとパルフェ・タムールを組み合わせたカクテルで、ジンの爽やかな香りと共に、パルフェ・タムールの特徴的な香りを堪能できます。

パッセンジャー・リスト

こちらはブランデーをベースに、ドライ・ジンやペルノ、シャルトリューズをパルフェ・タムールとシェイキングしたカクテルです。独特な香りを持つシャルトリューズとのコンビネーションが、複雑で魅力的な香りを生み出します。

パルフェ・タムールは、その特異な風味と色合いから多くのカクテルに用いられ、飲み手に新しい味の発見を提供しています。これからも多彩な飲み方で楽しむことができるリキュールです。

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