ヒュンダイ・エクウス

エクウス（EQUUS）

エクウスは、韓国の自動車メーカーである現代自動車が手掛けた4ドアセダンで、同社のフラグシップモデルとして位置づけられています。1999年に登場して以来、エクウスは韓国市場における最高級乗用車とされ、多くの消費者に支持されてきました。この車は、大型車として分類されることから、豊富な装備と贅沢な内装が際立ちます。

初代エクウス（1999年 - 2009年）

エクウスは1999年4月28日に初めて発売されました。当初はダイナスティの後継車種として開発されましたが、最終的にはその上位車種として市場に投入されました。この初代モデルは韓国国内ではエクウスとして知られる一方、輸出市場向けにはセンテニアルという名称が用いられました。発売初年度には5,627台の販売を記録し、高級車市場において重要なポジションを確立しました。

初代エクウスは、直線を基調としたデザインが特徴で、国内初の3年6万キロまで無償の整備プログラムであるプラチナサービスを導入しました。エンジンラインアップには、V型6気筒3.5LシグマMPIとV型8気筒4.5LオメガGDIが含まれ、後にハイオク燃料から切り替えられ、オメガMPIとして提供されるようになりました。5速ATとの組み合わせにより、その走行性能も高められています。また、ストレッチリムジンもラインアップに加えられました。

2003年にはマイナーチェンジが行われ、ブレーキの強化や新しいエンジンの採用、リアデザインの変更などが実施されました。特に、3リッターエンジンから3.8リッターへの変更が行われ、より力強い走行性能を実現しました。

2代目エクウス（2009年 - 2015年）

2009年に登場した2代目エクウスは、開発コード名VIで、現代自動車の最先端技術が投入されました。公式発表前にシルエット画像を公開し、試乗会では競合モデルとしてレクサス・LSやメルセデスベンツ・Sクラスが用意されました。正式発表では、全車両がFRプラットフォームを採用し、ラムダ3.8L V6エンジンとタウ4.6L V8エンジンの選択肢が提供されました。

2012年にはマイナーチェンジが施され、全体的にデザインが刷新されました。バンパーやヘッドライトが新デザインへと変更され、エンジンはGDi化されたV6・3.8L及びV8・5.0Lが新たに提供されました。このモデルは、特に中低速トルクを重視したエンジン設定が印象的です。

さらに、ソウルモーターショーではエルメスとのコラボレーションモデル「エクウス by エルメス」も発表され、高級感と特別感が一層強調されました。エクウスの後継モデルとしては、ジェネシス・EQ900（G90）が登場し、エクウスは2015年に販売を終了しましたが、北米市場では2016年まで継続して販売されました。

日本市場での状況

日本においては、VI系が正式に輸入されることはなかったものの、特定の用途として少数台が持ち込まれました。特に韓国企業の役員や在大韓民国日本国大使館用など、限られた場面で目にすることができました。

車名の由来

エクウスという名称は、ラテン語で「凱旋将軍の言葉」や「天馬」を意味し、さらには「エクセレント（Excellent）」や「クオリティ（Quality）」などの単語も含まれています。また、センテニアルは「100年期」を意味し、エクウスの上質さと格を印象付けています。

エクウスは、その優雅なデザインと贅沢な装備によって、多くの自動車愛好家に支持されています。高級車としての評価も高く、現代自動車が誇る一台です。

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