ビジコン

ビジコン株式会社の歴史

ビジコン株式会社（英: Busicom Corp.）は、東京都台東区に本社を置く日本の企業で、計算機およびコンピュータ関連製品の製造と販売を手がけていました。この会社の歴史は1918年にさかのぼり、初めは中華民国奉天市に設立された「昌和洋行」からスタートしました。1944年には、昌和洋行の子会社として「日本計算器株式会社」が設立され、計算機の製造販売を本格的に開始しました。

1945年には「日本計算器株式会社」へと改組され、さらなる発展を遂げていきました。その後、1957年に計算機販売部門を分離し、日本計算器販売株式会社を設立。1966年には、磁気コアメモリを搭載した新型電卓「ビジコン161」を発売し、電卓市場に参入しました。当時、298,000円という価格で注目を集めましたが、発表直前に圧力を受け、販売が難航したというエピソードもあります。

その後、1970年代には、インテルと共同で世界初のマイクロプロセッサ「MCS-4」（Intel 4004）の開発を成し遂げ、同年10月には社名を「ビジコン株式会社」に変更しました。1971年には日本初のポケットサイズの電卓「LE-120A」を発表し、消費者の間で高い評価を得ました。

しかし、1974年には激化する競争や経済状況の変化により、ビジコンは倒産の危機に直面しました。その後、会社再建を果たし、様々な新商品に挑戦しました。ソーラー電卓付きの定規やおしゃべり時計など、多様なデジタル製品を展開します。

1980年代から1990年代にかけてビジコンは、パソコン通信の普及に着目し、様々な通信機器を開発しました。また、1995年には電力線搬送モデム「BPLM」の試作を成功させ、情報通信技術の面でも革新を続けました。さらに2012年には、ビジコン141-PFが2011年度の情報処理技術遺産に認定され、その技術的な功績が評価されました。

ビジコン株式会社の歴史は、革新と挑戦の連続でした。初のマイクロプロセッサを開発したことで、同社は日本の技術発展に寄与し、今でもその影響を感じることができます。これからも新たな技術の誕生に期待が寄せられています。

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