ビジャヌエバ・デ・ラ・セレーナ

ビジャヌエバ・デ・ラ・セレーナは、スペイン南西部に位置するエストレマドゥーラ州、そのバダホス県に属する基礎自治体（ムニシピオ）です。

歴史的背景

この町が歴史に登場するのは13世紀のことです。当初は「アルデアヌエバ」、あるいは「アルデア・ヌエバ・デ・メデジン」という名で知られていました。1303年、カスティーリャ王フェルナンド4世の命により、この地はアルカンタラ騎士団へと寄進され、彼らの主導で入植が進められました。この時期には「アルデアヌエバ・デ・フレイレス」とも称されています。現在の名称であるビジャヌエバ・デ・ラ・セレーナという名前が確認できる最も古い記録は、1389年のものとされています。

1504年にはマガセーラからアルカンタラ騎士団がこの地に移り住み、町の重要性がさらに高まりました。16世紀末から17世紀初頭にかけて、ビジャヌエバ・デ・ラ・セレーナは著しい発展を遂げ、その人口は約3,500人に達しました。これは当時、周辺地域において最大規模の町の一つであり、この地域の政治的・経済的な中心地としての地位を確立しました。特に、中世から近世にかけてイベリア半島で行われた移動牧畜に関する重要な組織であるメスタ会議においては、シルエーラとともに主要な拠点のひとつとなり、エストレマドゥーラ地方の中でも最も栄えた町の一つとして数えられるまでになりました。

1856年には、隣接するドン・ベニートとともに、当時の女王イサベル2世より都市（市）の称号を授与され、その地位をさらに確固たるものとしました。スペインの旧体制が崩壊し、地方行政制度が再編される中で、エストレマドゥーラ地方の自治体の一つとして確立されました。1834年にはビジャヌエバ・デ・ラ・セレーナ司法管轄区が設置され、以来、現在に至るまでその中心自治体としての役割を担っています。1842年の国勢調査では、1997世帯、7296人の人口が記録されています。

スペイン内戦（1936年-1939年）においては、ビジャヌエバ・デ・ラ・セレーナは共和国政府側を支持しましたが、1938年にはフランシスコ・フランコ将軍率いる反乱軍の手に落ち、その後、共和国支持者に対する厳しい弾圧が行われたという歴史があります。

政治と司法行政

現在の自治体首長は、エストレマドゥーラ社会労働党（Partido Socialista Obrero Español de Extremadura）に所属するミゲル・アンヘル・ガジャルド・ミランダ氏です。2011年5月22日に実施された自治体選挙の結果に基づくと、自治体評議会の議席構成は以下のようになっています。エストレマドゥーラ社会労働党が13議席を獲得し過半数を占め、エストレマドゥーラ国民党（Partido Popular de Extremadura）が7議席、そして統一左翼系の連合体であるIU-V-SIEX（エストレマドゥーラ統一左翼、緑の党、エストレマドゥーラ独立社会党による構成）が1議席となっています。
司法行政においては、ビジャヌエバ・デ・ラ・セレーナは同名の司法管轄区に属しており、その中心自治体として機能しています。

出身著名人

この町は、歴史上、あるいは現代において、いくつかの著名な人物を輩出しています。

ペドロ・デ・バルディビア（1497年 - 1553年）: 新大陸の探検家、コンキスタドールとしてチリ征服に関わりました。
ロベルト・マリナ（1961年 - ）: プロサッカー選手として活躍し、スペイン代表経験も持つ元選手です。
* ホセ・カルデロン（1981年 - ）: NBAでも活躍したプロバスケットボール選手です。

このように、ビジャヌエバ・デ・ラ・セレーナは長い歴史を持ち、特に中世から近世にかけてはエストレマドゥーラ地方の繁栄を支えた重要な町であり、現在も司法や行政の中心地としてその役割を果たしています。

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