ビビアーノ・フェルナンデス

ビビアーノ・フェルナンデス（Bibiano Fernandes、1980年3月30日 - ）は、ブラジル・アマゾナス州マナウス出身の柔術家、総合格闘家です。その異名「ザ・フラッシュ」が示すように、目にも止まらぬ速さで繰り出す関節技を得意とし、数々のタイトルを獲得してきました。ファイトチーム・ビビアーノに所属し、ブラジリアン柔術黒帯の資格を持ちます。元ONE世界バンタム級王者、元DREAMバンタム級王者、元DREAMフェザー級王者という輝かしい経歴を誇ります。

生い立ちと柔術の道

13歳からブラジリアン柔術を始めたフェルナンデスは、その才能を早くから開花させ、世界柔術選手権やブラジル選手権で数々の優勝を飾りました。2003年11月1日には、日本のプロ柔術大会「DESAFIO」でアギナルド・タバ・マサオを相手に開始わずか24秒で三角絞めによる一本勝ちを収め、その名を轟かせました。2005年にはGiペナ級ワールドカップトーナメントで優勝、ヒクソン・グレイシー主催のブドーチャレンジ60kg未満級でも優勝するなど、柔術家として確固たる地位を築きました。

総合格闘技への挑戦

2004年10月23日、Jungle Fight 3で総合格闘技デビューを果たし、ルイス・フィゴラにチョークスリーパーで一本勝ちを収めました。その後、2006年にはKOTC世界バンタム級王座に挑戦するも、ユライア・フェイバーにTKO負けを喫し、王座獲得はなりませんでした。
2007年にはHERO'Sに初参戦し、山本"KID"徳郁と対戦。腕ひしぎ十字固めを仕掛けるも判定負けとなりました。

DREAMでの活躍

2009年、DREAMに初参戦すると、フェザー級グランプリで圧倒的な強さを見せつけました。大塚隆史、今成正和、ジョー・ウォーレンを次々と破り、決勝では高谷裕之に判定勝ちし、初代DREAMフェザー級王座を獲得しました。2010年には、ヨアキム・ハンセンを破り王座防衛に成功するも、高谷裕之との再戦で敗れ、王座から陥落しました。
2011年、バンタム級に階級を下げると、DREAMバンタム級世界トーナメントで優勝。アントニオ・バヌエロスをTKOで破り、初代DREAMバンタム級王座に輝き、2階級制覇を達成しました。

ONE Championshipでの躍進

UFCとの契約が破談となった後、ONE Championshipと契約。2013年5月にはONE世界バンタム級暫定王座を獲得し、同年10月には正規王者キム・スーチョルとの王座統一戦を制し、真の王者となりました。その後も上田将勝、キム・デファン、トニ・タウル、ケビン・ベリンゴン、リース・マクラーレン、アンドリュー・レオーネ、マーティン・ニューイェンら強豪を次々と破り、長期にわたり王座を防衛し続けました。2018年、ケビン・ベリンゴンに判定負けを喫し王座を失いますが、2019年にはベリンゴンとの再戦で勝利し、再び王座に返り咲きました。

王座陥落と現在

2022年、ジョン・リネカーにKO負けを喫し、王座から陥落しました。その後、マーク・ステファン・ロマンにも敗れ、現在は再起を目指しています。現在はカナダに在住しており、マット・ヒュームのAMCパンクレイションでも練習しています。

戦績と獲得タイトル

ビビアーノ・フェルナンデスの戦績は、総合格闘技、柔術ともに輝かしい実績を誇ります。世界柔術選手権での複数回の優勝、DREAMでの2階級制覇、ONE Championshipでの複数回の王座獲得など、数々のタイトルを手にしています。彼の試合は、スピードとテクニックが融合した芸術のようなものであり、多くの格闘技ファンを魅了し続けています。

獲得タイトル
世界柔術選手権 黒帯プルーマ級 優勝（2003年、2005年、2006年）
プロ柔術 Gi-06 Giペナ級ワールドカップトーナメント 優勝（2005年）
ブドーチャレンジ 60kg未満級 優勝（2005年）
Raw Combatフェザー級王座（2008年）
DREAMフェザー級グランプリ2009 優勝（2009年）
初代DREAMフェザー級王座（2009年）
DREAMバンタム級世界トーナメント 優勝（2011年）
初代DREAMバンタム級王座（2011年）
ONE FC世界バンタム級暫定王座（2013年）
第2代ONE世界バンタム級王座（2013年）
* 第4代ONE世界バンタム級王座（2019年）

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