ビルバオ都市圏

ビルバオ都市圏

ビルバオ都市圏は、スペイン・バスク州ビスカヤ県の県都ビルバオを中心とする都市圏であり、周辺の自治体を含んだ広大なエリアを指します。この都市圏は、グラン・ビルバオ（郡）を構成する25の自治体を核とし、さらにその外側の10自治体を加えた計35自治体で構成されています。これらの自治体はすべてビスカヤ県に所在しています。

ビルバオ都市圏は、スペイン国内で5番目に人口が多い都市圏として知られており、ビスカヤ県の人口の約80%、バスク州全体の人口の約43%が集まっています。この都市圏は、バスク国の領土法案によって規定された自治体群を基盤としていますが、さらにその外側の6自治体や、隣接するカンタブリア州の一部自治体からも、ビルバオ都市圏への通勤者が存在します。

構成自治体

ビルバオ都市圏に含まれる自治体は、大きく分けてグラン・ビルバオの内側に位置する都市と外側に位置する都市、そして衛星都市の3つに分類できます。グラン・ビルバオは、スペインの地方区分において、州、県に次ぐ第3行政区分であるコマルカ（郡）の一つです。

グラン・ビルバオ内の都市

コマルカとしてのグラン・ビルバオは、ビルバオ市を中心としたビルバオ都市圏の中核をなし、25の自治体で構成されています。これらの自治体は、ネルビオン川沿いに位置しているのが特徴です。

グラン・ビルバオ外の都市

グラン・ビルバオの外側にも、ビルバオ都市圏は広がっています。これらの地域は、都市圏の拡大とともに、ビルバオとの結びつきを強めています。

衛星都市

グラン・ビルバオとビルバオ都市圏の外側には、6つの衛星都市が存在します。ラウディオ/リョディオは、南に位置するアラバ県に属し、カストロ・ウルディアレスは西部のカンタブリア州に位置しています。残りの4自治体は、ビスカヤ県に所在しています。

サブセクション

ビルバオ都市圏は、地理的、経済的な特徴に基づいて、以下の7つのサブセクションに分割することができます。

1. ビルバオ市: 都市圏のビジネスとサービスの中心地であり、都市圏全体の人口の約40%を占めています。
2. ネルビオン川左岸地区: 歴史的な工業地区・港湾地区・製造業地区であり、バラカルド、セスタオ、ポルトゥガレテ、サントゥルツィなどが含まれます。
3. ネルビオン川右岸地区: 居住地区としての性格が強く、エランディオ、レイオア、そして富裕層が多く居住するゲチョなどが含まれます。
4. 鉱業地区: 主要な鉄鉱石の採掘場が存在する地区であり、ムスキス、ガジャルタ、オルトゥエジャなどが含まれます。
5. チョリエリ: ビルバオ空港やバスク大学などが立地している地区です。
6. エゴ・ウリベ: バサウリ、ガルダカオ、アリゴリアガなどが含まれます。
7. ウリベ＝コスタ: ゲチョ北部の海浜地区は、低層住宅地区として開発が進められ、メトロ・ビルバオによってビルバオ市と接続されています。近年、ビルバオ都市圏に組み込まれました。

都市再生

1992年、ビルバオ市、バラカルド市、ビルバオ都市圏、バスク州政府、スペイン政府が共同で、ビルバオ・リア2000という企業を設立しました。この企業は、工業汚染や都市の荒廃が進んだビルバオとその周辺地域の都市計画を再構築することを目的としています。アバンドイバラ地区の再生や、かつて工業用地であった場所にビルバオ・グッゲンハイム美術館やエウスカルドゥナ宮殿を建設するなどのプロジェクトが計画され、実施されました。

ビルバオ・リア2000と並行して、1991年にはビルバオ市議会、ビスカヤ県政府、バスク州政府によって、ビルバオ都市圏の再生を推進するための公共および民間の組織として、ビルバオ・メトロポリ＝30が編成されました。1995年には、ビルバオ市とビルバオ都市圏の大部分を結ぶメトロ・ビルバオが開通し、都市圏の交通インフラが大きく改善されました。

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