ピカルディ地域圏

ピカルディ地域圏は、かつてフランス北部に存在した地域圏であり、現在はノール＝パ・ド・カレー地域圏と合併し、オー＝ド＝フランス地域圏となっています。

地理と気候

ベルギーとの国境に近く、酪農や畑作、軽工業が盛んです。緯度は樺太と同程度ですが、西岸海洋性気候のため、一年を通して比較的温暖な気候です。面積は日本の四国、人口は三重県と同程度の規模です。

歴史

州都は、大聖堂で有名なアミアンです。第一次世界大戦、第二次世界大戦と2度の世界大戦において主戦場の一つとなり、甚大な被害を受けました。

この地域は、エーヌ県とオワーズ県にまたがるヴァロワ地方としても知られています。フランス王国カペー朝のフィリップ3世の息子、シャルルがヴァロワ伯に封じられ、ヴァロワ家が誕生しました。カペー朝が断絶した後、ヴァロワ家の血を引くフィリップ6世がフランス王に即位し、ヴァロワ朝が始まりました。ヴァロワ＝オルレアン家やヴァロワ＝アングレーム家もヴァロワ家の傍流です。1589年にアンリ3世が暗殺され、ヴァロワ朝は断絶し、ブルボン朝が始まりました。

産業

主要な産業は農業です。

行政区画

エーヌ県 (Aisne)
オワーズ県 (Oise)
ソンム県 (Somme)

著名な出身者

隠者ピエール（生年不詳 - 1115年）：第一回十字軍の主導者
アントワーヌ・フーキエ＝タンヴィル（1746 - 1795年）：フランス革命期の革命裁判所長
フランソワ・ヴィドック（1775 - 1857年）：脱獄囚にして警吏。ヴォートランのモデル

参考文献

フランソワ・ヴィドック『ヴィドック回想録』1988年、作品社、三宅一郎翻訳
フィリップ・ソレルス『遊び人の肖像』1990年、朝日新聞社、岩崎力翻訳

外部リンク

* フランス観光開発機構　ピカルディー地方

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