ピンキーパンチ大逆転

『ピンキーパンチ大逆転』

『ピンキーパンチ大逆転』（ピンキーパンチだいぎゃくてん）は、1982年からTBS系列で放送された松本伊代と柏原よしえ（現・柏原芳恵）が主演するバラエティ色の強いSFアクションドラマです。この番組は、毎週木曜の午後7時から30分間、全体あるいは特定の地域で放送されました。

概要

本番組は、長寿番組であった『たのきん全力投球!』が日曜正午枠に移動したことを受けて始まりました。バラエティドラマが放送されるのは2年ぶりでした。
そのスタイルは、宇宙人ヒロインが悪と戦うというもので、松本伊代と柏原よしえが美少女宇宙人に扮し、様々な悪党との戦いを描く内容となっています。従来のバラエティドラマとは異なり、戦いの場は学園だけでなく宇宙などの多様な場所に設定されていました。

ストーリー

物語は、地球から1982万光年離れたピンク色の星・ロリータ星が舞台です。この星には女性だけが住んでおり、2人の少女、伊代とよしえは女王の命令で地球の平和を守るために派遣されました。彼女たちは「ピンキーワープ」と呼ばれる方法で地球に到着し、その後、地球を視察し始めます。

地球では、次々と起こる怪事件に直面し、伊代とよしえは「ピンキー、パンチ!!」の掛け声と共に宇宙戦士に変身。彼女たちの能力と格闘技を駆使し、悪者たちを懲らしめるという展開が続きます。ストーリーの中で、伊代とよしえの設定や役割は毎回変化し、その都度新たなドラマが展開されます。

出演者

主要なキャストには、松本伊代、柏原よしえの他に、ジャニーズ少年隊（現・少年隊）、山田邦子、志賀勝、江藤博利、鈴木ヒロミツが含まれます。ただし、レギュラーの役柄は毎回異なるため、視聴者は毎回違ったキャラクターの展開を楽しむことができました。

スタッフ

制作には、プロデューサーの斉藤正人、滝本裕雄、作家や構成に大岩賞介、詩村博史、清水東、居作中一が携わりました。音楽は小野寺忠和によって作曲され、各エピソードには高橋達也と東京ユニオン、岡本章生とゲイスターズ、森寿男とブルーコーツなどによる演奏が用いられました。ナレーションは松宮一彦が担当しました。

エピソード

このドラマは、バラエティドラマというスタイルにも関わらず、ケイブンシャの『全怪獣怪人大百科』にも取り上げられました。また、第21回の放送ではビートたけしがゲストとして出演し、当時の人気のお笑い番組『オレたちひょうきん族』のキャラクターであるタケちゃんマンと共演しました。このエピソードでは、松本と柏原が次回『ひょうきん族』に登場することを予告し、実際に彼女たちがその役柄で出演する話も実現しました。

放送の背景

放送当時、木曜の午後7時台はTBS系列全局でローカルセールス枠でした。そのため、一部の系列局はこの番組を放送せず、遅れネットで放送している局もありました。
さらに、本番組の放送と同じ時間帯には、関西ローカルの『シェフにおまかせ!』や、東海地方ローカルのアメリカンコメディ『アーノルド坊やは人気者』なども存在していました。

『ピンキーパンチ大逆転』は、そのユニークなストーリーと仕掛けによって、視聴者に強い印象を与えることができた作品となりました。この記憶に残るバラエティSFアクションドラマは、今でも多くのファンに愛されています。

もう一度検索