ファイナルファンタジーIV THE AFTER 月の帰還

ファイナルファンタジーIV ジ・アフター -月の帰還- について

『ファイナルファンタジーIV ジ・アフター -月の帰還-』(以下FFIVTA)は、スクウェア・エニックスから配信されたコンピュータRPGです。当初は携帯電話アプリとしてリリースされましたが、後に家庭用ゲーム機やスマートフォンにも移植され、幅広いプラットフォームでプレイできるようになりました。略称としては「FFIVTA」や「FF4TA」が用いられます。

各機種への移植

• - 携帯電話アプリ版: 2008年2月18日、iアプリ(ドコモ)、EZアプリ(au)、S!アプリ(ソフトバンクモバイル)向けに配信開始。
• - Wiiウェア版: 2009年7月21日、『ファイナルファンタジーIV ジ・アフターイヤーズ -月の帰還-』として配信。携帯アプリ版のストーリーを統合。
• - PlayStation Portable版: 2011年3月24日発売の『ファイナルファンタジーIV コンプリートコレクション』に収録。グラフィックがリニューアルされ、オープニングムービーが追加。前作『FFIV』と本作をつなぐシナリオ「ファイナルファンタジーIV - インタールード -」も収録。
• - iOS/Android版: 2013年11月25日より3Dリメイク版が配信。キャラクターや背景が3Dで表現される。
• - Windows版: 2015年、海外向けにSteamで配信(日本語は未収録)。

ゲーム概要

『FFIVTA』は、『ファイナルファンタジーIV』の後の世界を舞台にした外伝作品です。主人公はセシルとローザの息子であるセオドアで、彼を中心に物語が展開されます。

前作のキャラクターに加え、ヤンの娘アーシュラなど新たなキャラクターも登場し、物語を彩ります。ゲームシステムは、SFC版(GBA版)の『FFIV』を踏襲しつつ、月齢やバンドといった独自のシステムが追加されています。フィールドやダンジョンは基本的に前作と同じですが、一部モンスターやイベントにはオマージュが見られます。タイトルロゴには「2つの月」が描かれており、物語の重要な要素となっています。

携帯アプリ版は、各キャラクターを主人公とするシナリオが章ごとに配信される形式で、各章は有料でダウンロード可能でした(序章のみ無料)。全11章で構成されており、2008年12月24日には最終章の後編が配信され完結しました。

Wiiウェア版では、携帯アプリ版の「序章」「セオドア編」「カイン編」を統合した「本編」と、「終結編」「終章・前編」「終章・後編」を統合した「真月編」で構成されています。開発はマトリックスが担当し、エグゼクティブプロデューサーは時田貴司氏、イラストはオグロアキラ氏、ドット絵は渋谷員子氏、音楽は仲野順也氏が担当しています。また、天野喜孝氏も一部イメージイラストを手がけています。

2010年12月時点で、有料版のダウンロード数は450万を突破しました。PSP版では、配信された全てのシナリオが1つのパッケージにまとめられ、グラフィックがリニューアルされています。また、PS版『FFI』、『FFII』と同様にギャラリーモードが搭載されています。

スマートフォン版およびWindows版はDS版『FFIV』同様にフル3D化されており、ゲームバランスの調整やセーブデータの仕様変更が行われています。

登場キャラクター

プレイヤーキャラクター

フルネームは、前作では詳細に設定されていましたが、今作では結婚や継承などにより曖昧なものも多くなっています。アビリティは基本的に前作から引き継がれていますが、時間の流れとともに変化しているものもあります。新規キャラクターは、親や師匠のアビリティを受け継ぐ形で登場します。

『THE AFTER』で新登場のキャラクター

• - セオドア(Ceodore): 本編の主人公。セシルとローザの息子。ジョブは王子→赤き翼(PSP版では赤い翼)。月の民の血を引くクォーターで、白魔法や月の民の力「覚醒」を使えます。
• - ルカ(Luca): リディア編で登場するドワーフ王ジオットの娘。シドに師事しており、飛空艇の操縦に長けています。アビリティは「しらべる」「とうてき」。
• - カルコ(Calca)&ブリーナ(Brina): ルカが大切にしている人形。自律型のロボットとして戦闘に参加します。カルコは「おどる」、ブリーナは「ダンス」のアビリティを持ちます。
• - アーシュラ(Ursula): ヤン編で登場するファブール国王ヤンの娘。ジョブは王女→モンク。「けり」「チャクラ」のアビリティを持ちます。名付け親はセシル。
• - レオノーラ(Leonora): パロム編で登場。パロムに黒魔法を習うトロイアの神官見習い。「しろまほう」「くろまほう」の両方を使えます。
• - エブラーナ四人衆: エッジ編で登場するエブラーナの上忍たち。ゲッコウ、ザンゲツ、イザヨイ、ツキノワの4人。各々異なる忍術を使います。
• - ハル(Hal): ギルバート編で登場するダムシアン国王ギルバートの秘書官。「みやぶる」「ぜになげ」のアビリティを持つ。
• - 謎の男: セオドア編とカイン編に登場する流浪の剣士。正体は善のカイン。
• - 黒衣の男: リディア編で登場する大男。正体はゴルベーザ。

前作から引き続き登場するキャラクター

• - セシル(Cecil): 前作の主人公。バロン国王。聖騎士。「しろまほう」「かばう」のアビリティを持つ。
• - ローザ(Rosa): 前作のヒロイン。バロン王妃。白魔導士。「しろまほう」「ねらう」「しゅくふく」のアビリティを持つ。
• - リディア(Rydia): ミストの村の召喚士。「くろまほう」「しょうかん」のアビリティを持つ。
• - エッジ(Edge): エブラーナ国王。「にんじゅつ」「なげる」「ぶんどる」のアビリティを持つ。
• - シド(Cid): バロン王国の飛空艇技師。「しらべる」「しかける」のアビリティを持つ。
• - ヤン(Yang): ファブール国王。「ためる」「けり」「ぼうげき」のアビリティを持つ。
• - パロム(Palom): ミシディアの黒魔道士。「くろまほう」「はったり」のアビリティを持つ。
• - ポロム(Porom): ミシディアの白魔道士。「しろまほう」「いのる」のアビリティを持つ。
• - ギルバート(Gilbart): ダムシアン国王。「うたう」「くすり」「うかがう」のアビリティを持つ。

サブキャラクター

各ストーリーで一時的に手を貸してくれるキャラクター。ビッグス、ウェッジ、黒魔導師、白魔導師、モンク僧たち、衛兵たち、ミシディアの長老、フースーヤなどが登場します。

敵キャラクター

• - 謎の少女/マイナス: 青き星に飛来した謎の存在。クリスタルを集める。複数存在し、「マイナデス」とも呼ばれる。正体はクリエイターの実験体。
• - クオレ: マイナスの幼少体。リディアに引き取られ、ミストの村に迎えられる。
• - ゼロムスマインド: ゼロムスの思念体。
• - クリスタルから再生された者たち: クリエイターによってクリスタルの情報から再生された者たち。
• - ベイガン、メーガス三姉妹、ルゲイエ、バルナバ、エブラーナ王、エブラーナ王妃、ゴルベーザ四天王などが登場。
• - バブイルの巨人: ゼムスが作った巨大ロボット兵器。
• - クリエイター: 本作のラストボス。高度な文明を持っていた種族の生き残り。進化への執念を持つ。

独自システム

• - 月齢: 月の満ち欠けによって、魔法や物理攻撃の威力が変動。戦略的なゲームプレイが求められます。
• - バンド: キャラクター同士のアビリティを組み合わせる連携技。81種類存在。イベントで習得するものや、プレイヤー自身が発見するものもあります。
• - チャレンジダンジョン: フリーシナリオ限定で、各編をクリアすると挑戦できるダンジョン。レアアイテムを入手できる可能性があります。

その他

各ストーリーの最高レベルや、iOS版の仕様変更点など、細かな情報も多数あります。詳しくは各公式サイトや関連情報を参照ください。

『FFIVTA』は、前作のファンはもちろん、新たなプレイヤーも楽しめる奥深いRPGです。ぜひ、プレイしてみてください。

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