白魔道士

白魔道士：ファイナルファンタジーシリーズにおける癒しの光

白魔道士は、スクウェア・エニックスのゲームソフト「ファイナルファンタジー」（FF）シリーズに登場する、回復魔法と味方支援に特化したジョブ（キャラクタークラス）です。シリーズによって「白魔導師」「白魔道士」など表記は異なりますが、その役割は一貫しており、パーティに欠かせない存在として知られています。対となるジョブとして、攻撃魔法を得意とする黒魔道士が存在します。

概要

白魔道士は、FFシリーズの初期作品から登場しており、主に白魔法と呼ばれる魔術を操ります。ジョブシステムを持つシリーズでは、プレイヤーが選択できるジョブの一つとして登場し、時には「シロマ」のように、個別のキャラクター名として扱われることもあります。初期のFFでは、上位ジョブとして白魔道士が存在し、白魔術士からクラスチェンジすることで、より強力な白魔法を扱えるようになりました。

外見の特徴

白魔道士の基本的な外見は、白いローブに赤い山形の模様が入っているのが特徴です。特にフードの周囲や袖、足元にその模様が見られます。女性キャラクターはフードを被ることが多いですが、男性キャラクターは基本的にフードを被りません。また、黒魔道士とは異なり、素顔を晒していることが多いです。武器は、ロッド、メイス、杖などの軽い打撃武器を好んで使用しますが、刃物を嫌う傾向があり、短剣は装備しないのが一般的です。ただし、シリーズや作品によっては、異なる外見の白魔道士も存在します。

各作品での活躍

ファイナルファンタジー

FF1では、まず「白魔術士」としてゲームを開始し、後に「白魔道士」にクラスチェンジすることができました。白魔術士では扱えない高レベルの白魔法を、白魔道士になることで使用可能になります。初期の白魔法である「ケアル」には、単体回復、全体回復、アンデッドへのダメージという、後のシリーズでは独立した魔法となる機能が含まれていました。また、GBA版のイラストでは、小柄な少女の姿で描かれています。

ファイナルファンタジーII

FF2では、「ケアル」が持つ能力が、「ヒール」と「ディア」を内包する形になりました。また、最強の白魔法とされる「アルテマ」が初めて登場しました。FF2の白魔道士は、最初から全ての白魔法を習得していますが、魔法を忘れさせたり、黒魔法を覚えさせたりすることが可能です。

ファイナルファンタジーIII

FF3では、風のクリスタルから得られるジョブとして登場し、上位ジョブの「導師」が存在します。白魔道士はクラス7までの白魔法を使用でき、攻撃魔法である「エアロ」系も使用可能です。しかし、最強の魔法「トルネド」は導師のみが使用できます。FC版では全員がフードを被っていましたが、DS版ではレフィアのみがフードを被っています。

ファイナルファンタジーIV

FF4では、白魔道士であるローザの固有能力「祈り」が登場しました。これは、MPを消費せずに味方全体のHPを少量回復させる効果があります。また、白魔道士のポロムは、逃走を容易にする「うそなき」が使えます。黒魔道士のパロムとの協力技「ふたりがけ」は強力な魔法攻撃を発動します。

ファイナルファンタジーV

FF5では、風のクリスタルで得られるジョブとして登場し、「MP10%アップ」のアビリティを習得できます。FF4まで登場していた「ケアルダ」が、この作品では削除されています。また、レナが白魔道士のジョブについた時の外見は、『チョコボの不思議なダンジョン2』に登場するシロマと非常に似ています。

ファイナルファンタジーX-2

FFX-2では、白魔道士のドレスは攻撃コマンドがなくなり、「祈る」で味方を回復させたり、「元気」で自分のHPを回復させたりすることが出来ます。ちなみに、「祈る」は『FFVI』ではバナンの特殊コマンドとしても登場しています。

ファイナルファンタジーXI

FFXIでは、初期から選択可能なジョブの一つです。白魔法は他のジョブも扱えますが、白魔道士が最も多く扱え、「回復魔法スキル」「神聖魔法スキル」が全ジョブ中トップです。戦闘不能者を蘇生させる「レイズIII」や、味方のMPを回復させる「デヴォーション」などの専用魔法があります。また、物理攻撃力も高く、片手棍スキルを活かして攻撃も可能です。

ファイナルファンタジータクティクス

FFTでは、攻撃を受けると自動的に「リジェネ」がかかるアビリティや、魔法ダメージを軽減するアビリティを習得できます。敵ユニットのハイプリーストは、「白養魔法」と呼ばれる、白魔法とほぼ同じ魔法を使用しますが、闇の契約を行使するという設定が異なります。

ファイナルファンタジータクティクスアドバンス

FFTAでは、人間族、モーグリ族、ン・モゥ族、ヴィエラ族がなれるジョブです。魔法の威力を高めるがMP消費も高くなるアビリティや、コンボアビリティを習得できます。

チョコボシリーズでの活躍

チョコボシリーズでは、白魔道士は「シロマ」というキャラクターとして登場することが多く、回復能力でチョコボをサポートします。また、チョコボの不思議なダンジョンシリーズでは、シロマは魔法の本のレベルが高く、不思議なハネを多く所持しているという特徴があります。また、チョコボレーシングではプレイヤーキャラとして登場し、魔法の効果を無効化するアビリティを持っています。

優劣関係にあるジョブ

初期のFFシリーズでは、白魔術士は白魔道士の下位ジョブとして扱われていましたが、FF3以降は白魔術士が登場しなくなりました。FF3では、白魔道士より強力な白魔法を扱える「導師」が登場しました。また、FFTではハイプリーストが白魔法と似た「白養魔法」を使用しますが、設定や装備に違いがあります。

登場作品

白魔道士が登場する主な作品は以下の通りです。

ファイナルファンタジーシリーズ
ファイナルファンタジー
ファイナルファンタジーII（ミンウ）
ファイナルファンタジーIII（光の戦士4人、DS版ではルーネス、レフィア、アルクゥ、イングズ）
ファイナルファンタジーIV（ローザ、ポロム）
ファイナルファンタジーV（バッツ、レナ、ガラフ、ファリス、クルル）
ファイナルファンタジーVII（エアリス）
ファイナルファンタジーIX（ガーネット（ダガー）、エーコ）
ファイナルファンタジーX（ユウナ）
ファイナルファンタジーX-2（ユウナ、リュック、パイン）
ファイナルファンタジーXI（ミリ・アリアポー）
ファイナルファンタジータクティクス
ファイナルファンタジータクティクスアドバンス
ファイナルファンタジーレジェンズ 光と闇の戦士
チョコボシリーズ
チョコボの不思議なダンジョン2（シロマ）
チョコボの不思議なダンジョン 時忘れの迷宮（シロマ）
チョコボレーシング 〜幻界へのロード〜（白魔道士）
チョコボGP（シロマ）
チョコボと魔法の絵本（シロマ）
ダイスDEチョコボ（白魔道士）
はたらくチョコボ（シロマ）
その他の作品
マリオバスケ 3on3（シロマ）
* MARIO SPORTS MIX（シロマ）


白魔道士は、FFシリーズにおいて欠かせない癒しの存在です。回復魔法や支援魔法でパーティを支え、数々の冒険を共にします。その外見や能力はシリーズごとに変化しますが、その役割は常に変わらず、多くのプレイヤーから愛されています。

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