ファミソン8BIT STAGE2

ファミソン8BIT STAGE2

『ファミソン8BIT STAGE2』は、人気アーティスト桃井はるこがアニメソングをファミコンのチップチューンで編曲し、歌い上げたカバーアルバムです。この作品は、1970年代から1980年代の日本のアニメーション作品の主題歌を対象にしており、前作『ファミソン8BIT』と同様のコンセプトで制作されています。

参加メンバーと制作チーム

本アルバムの編曲はすべてファミコン音源を活用したチップチューンで行われており、主要な編曲者は阿保剛です。さらに、細江慎治のスーパースィープチームや、小林和博、安井洋介、Wiz.らも参与し、前作を聴いたことから自発的に参加しています。桃井はるこ自身も初めての録音経験を経て、前作で得た感覚を生かしながら、多彩な楽曲を歌うことができたとのことです。

特徴的な楽曲とコンセプト

今作の特徴的な点は、ゲーム音楽からインスパイアを受けたセンスあふれる編曲と、桃井はるこが意図的に8bit音に合わせたサウンドを追求していることです。なかでも、「すすめボコスカ」という曲は、元々歌詞のない楽曲に声を当てたものであり、このアルバムで初めて歌唱されることとなりました。この曲には、ボコスカウォーズの原作者であるラショウも参加しており、2007年の音楽イベント「EXTRA ～ HYPER GAME MUSIC EVENT 2007」では、桃井はることのデュエットも披露されました。

桃井はるこは、アルバムの制作にあたり、「ファミソンの魅力が見えたことで、楽しく多様な曲を歌えるようになった」と語り、特にノスタルジーと幸福感に満ちた曲を楽しんでいると述べています。彼女は、この作品を通じてアニメやゲームの思い出とともに聴くことで、聴く人々にも懐かしい感覚を呼び起こすことを目的としています。

ライナーノーツの物語

アルバムのライナーノーツでは、前作から続く物語が展開され、主人公ソラが変身したmomo-iが新たなキャラクターlunaとともに魔王を追う冒険のストーリーがドット絵で描かれています。この点で、音楽だけでなく物語性の強さも感じられ、聴く人々はデジタルの世界観に引き込まれます。

収録されている楽曲

アルバムには多岐にわたる楽曲が収録されており、例えば『聖闘士星矢』の「ペガサス幻想」や『ベルサイユのばら』の「薔薇は美しく散る」、さらには『隣のトトロ』の「となりのトトロ」などの名曲がファミコンアレンジで蘇っています。また、オリジナル音源やインストバージョンも豊富に収められています。

本作『ファミソン8BIT STAGE2』は、ただのカバーアルバムにとどまらず、ファミコン世代やアニメファンにとって、その郷愁を呼び起こす一枚となっています。桃井はるこの声に乗せられた音楽は、懐かしい記憶を呼び起こしながら、現代にも新たな感動を与える作品です。

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