フィアット 6616

フィアット 6616（FIAT Tipo 6616）装甲車の概要

1970年代にイタリアのフィアットとオート・メラーラの協力により開発されたフィアット 6616装甲車は、元々フィアット 6614装甲兵員輸送車を基にした4輪式の軽装甲車です。この車両は、火力支援や威力偵察に特化して設計されています。

設計の特徴

フィアット 6616は、基本的な車体の形状や防御力、エンジンなどの多くの部品がフィアット 6614との差異は少なく共通しています。しかし、フィアット 6616ではエンジンの配置が後方に移動されており、これにより砲塔を設置するための空間が確保されています。また、運転席も車体の中心からわずかに右側に配置されているため、乗員の視認性や運転操作の効率も向上しています。

武装

この装甲車は2人乗りの砲塔を装備しており、これはオート・メラーラが設計したものです。主砲は、マルダー歩兵戦闘車やルクス戦闘偵察車と同じく、ラインメタル製の20mm機関砲MK 20 Rh202を装備しています。砲の仰角は-5°から+35°の範囲で調整可能であり、多様な戦術に対応します。さらに、顧客の要望に応じて主砲をコッカリル製の90mm低圧砲に変更することも可能です。

同軸機銃には、ドイツのラインメタルMG3式7.62mm機関銃を搭載しており、主砲の上方に配置されています。この機関銃は、近距離での防御や対人戦闘において強力な火力を発揮します。

使用国

フィアット 6616は、主にイタリアのカラビニエリ部隊で運用されており、そのほかにもペルーやソマリアでも採用されています。ソマリアでは内戦勃発以降の稼働状況は不明ですが、その耐久性と機動性から依然として注目される存在です。

関連項目

イタリアの装輪装甲車の中でも、フィアット 6614と関連性が高く、他にもEE-9カスカベルなどが同時期に開発された装甲車として知られています。これらの車両は、現場での柔軟な対応能力を有しており、アフリカや中南米などで広範に利用されています。

外部リンク

情報の詳細を知りたい場合は、ArmyRecognition.com（フランス語） などのリソースを訪れてみてください。

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