フィル・デイヴィス (格闘家)

フィル・デイヴィス：卓越したレスリング技術を誇る総合格闘家

フィル・デイヴィス（Phil Davis）は、1984年9月25日生まれ、アメリカ合衆国ペンシルベニア州ハリスバーグ出身の総合格闘家です。アライアンスMMAに所属し、元Bellator世界ライトヘビー級王者という輝かしい実績を持っています。その実力はBellatorライトヘビー級ランキングでも常に上位に位置づけられています。

レスリングで培われた基礎

デイヴィスは14歳でレスリングを始め、ハリスバーグ高校時代には4年間キャプテンを務めました。また、テニスやクロスカントリーでも優れた成績を収めるなど、高い身体能力を発揮していました。ペンシルベニア州立大学に進学後、NCAAディビジョン1の197ポンド級で2006年に全米2位、2008年には全米王者に輝きました。4度オールアメリカンに選出されるなど、レスリング界でも傑出した選手でした。

総合格闘技への転身とUFCでの活躍

2008年10月11日、デイヴィスはプロ総合格闘家としてのキャリアをスタートさせました。2010年2月にはUFCに初参戦。UFC109でブライアン・スタンを判定で下し、鮮烈なデビューを飾りました。その後も、UFC112でアレクサンダー・グスタフソンをアナコンダチョークで、UFC123ではティム・ボッシュをキムラロックで破るなど、サブミッションによる勝利を重ねました。ティム・ボッシュ戦での勝利はサブミッション・オブ・ザ・ナイトに選ばれています。

2012年1月、UFC on FOX 2ではライトヘビー級王座挑戦者決定戦でラシャド・エヴァンスに敗れ、プロ初黒星を喫しました。2012年7月にはスプライトのCMに出演するなど、その人気は高まりました。2013年8月には、UFC163でリョート・マチダを判定で下し、その実力を示しましたが、2014年4月にはアンソニー・ジョンソンに、2015年1月にはライアン・ベイダーに判定負けを喫し、UFCを離れることとなりました。

Bellatorでの王座獲得と激闘

2015年4月、デイヴィスはBellatorと契約し、新たな舞台での挑戦を開始しました。同年9月にはBellator 142ライトヘビー級トーナメントで優勝。2016年11月にはBellator 163でリアム・マギリーを破り、Bellator世界ライトヘビー級王座を獲得しました。しかし、2017年6月にはライアン・ベイダーとの再戦で判定負けを喫し、王座から陥落しました。

その後もデイヴィスは、Bellatorの舞台で数々の強豪と対戦。2021年4月には、ワジム・ネムコフとのタイトルマッチに敗れ、王座奪還はなりませんでした。2022年3月にはジュリアス・アングリッカスに勝利しましたが、常にライトヘビー級のトップ戦線で活躍を続けています。

獲得タイトルと表彰

デイヴィスの主な獲得タイトルと表彰は以下の通りです。

レスリング NCAAディビジョン1 王者（2008年）
Bellator 142ライトヘビー級トーナメント 優勝（2015年）
第5代Bellator世界ライトヘビー級王座（2016年）
レスリング NCAAディビジョン1 オールアメリカン（2005年、2006年、2007年、2008年）
* UFC サブミッション・オブ・ザ・ナイト（1回）

フィル・デイヴィスは、レスリングで培われた高い技術と、総合格闘技での豊富な経験を武器に、今後もBellatorの舞台でさらなる活躍が期待される選手です。

もう一度検索