フォルクスワーゲン・ゴルフVIII

フォルクスワーゲン ゴルフVIII：進化したゴルフの到達点

フォルクスワーゲン ゴルフの8代目モデル、ゴルフVIIIは2019年10月にドイツで発表されました。初代モデルから受け継がれる伝統と、最新の技術革新が融合した、革新的なモデルと言えるでしょう。

洗練されたデザインと空力性能

エクステリアは、初代ゴルフを彷彿とさせるCピラーと、スリムなラジエーターグリルが特徴です。シャープなラインがボディ全体に走り、スポーティかつ洗練された印象を与えます。空力性能にもこだわり、空気抵抗係数を先代の0.3から0.275にまで低減。低燃費だけでなく、静粛性と快適性の向上にも貢献しています。

先進のデジタル技術と快適なインテリア

インテリアは、デジタルメータークラスター「Digital Cockpit Pro」と、最新世代のインフォテインメントシステムを搭載。ドライバーは直感的に情報を確認し、操作することができます。DSGのシフトレバーは小型化され、操作性が向上しています。

環境性能とパワートレイン

ゴルフVIIIでは、環境性能にも配慮。eTSIモデルには、フォルクスワーゲン初となる48Vマイルドハイブリッドシステムを採用。48Vベルト駆動式スタータージェネレーターとリチウムイオンバッテリーの組み合わせにより、燃費向上とスムーズな走りを実現しています。特に、スタート＆ストップの多い市街地走行でその効果を発揮します。

クラスを超えた先進運転支援システム

安全性能も大幅に向上。同一車線内全車速運転支援システム「Travel Assist」や緊急時停車支援システム「Emergency Assist」など、数々の先進運転支援システムを搭載。ドライバーの負担を軽減し、安全な運転をサポートします。さらに、後方車両を検知して警告するエグジットウォーニングも装備しています。

高性能LEDマトリックスヘッドライト

夜間走行の安全性を高めるために、LEDマトリックスヘッドライト「IQ.LIGHT」を採用。対向車や先行車を検知し、最適な配光を自動的に調整します。ダイナミックターンインジケーターも装備し、視認性を向上させています。

ヴァリアント：広々とした空間と高い積載性

ステーションワゴンモデルのヴァリアントは、ハッチバックモデルと比較してホイールベースを延長。後部座席の足元空間を広げ、快適性を向上させています。全長も延長したことで、荷室容量は最大1,642ℓと、クラストップレベルの積載性を確保しています。

日本市場におけるゴルフVIII

日本市場では、2021年6月にハッチバック、7月にヴァリアントが発売されました。パワートレインは1.0Lと1.5LのTSIエンジン、トランスミッションは7速DSGのみ。2021-2022日本カー・オブ・ザ・イヤー「インポート・カー・オブ・ザ・イヤー」を受賞するなど、高い評価を獲得しています。その後、クリーンディーゼルエンジンのTDIモデルや、高性能モデルのGTI、Rなども追加されました。2022年には一部仕様変更を行い、USB Type-Cポートの給電機能をUSB PD規格に対応するなど、使い勝手の向上も図られています。

2024年7月マイナーチェンジ

2024年7月にはマイナーチェンジを実施。インフォテインメントシステムを「MIB4」に刷新し、12.9インチの大型タッチディスプレイを採用しました。さらに、音声認識機能「IDA」を搭載。多くの車両機能を音声で操作することができるようになりました。パワートレインは1.5L eTSI 48Vマイルドハイブリッドシステムと2.0L TDIクリーンディーゼルエンジン、そして改良された2.0L TSIエンジンがラインナップされています。1.0Lエンジンは廃止されました。

マルハン駐車場での火災事故

2023年8月20日には、神奈川県にあるパチンコ店「マルハン厚木北店」の立体駐車場で発生した大規模火災において、フォルクスワーゲングループジャパンは、ゴルフTDIの出火原因に製造時の不備の可能性も排除できないとしています。

まとめ

ゴルフVIIIは、デザイン、機能、安全性、環境性能において、高いレベルでバランスが取れたモデルです。日本市場においても、幅広いユーザー層から支持されていることがわかります。今後の展開にも期待が寄せられます。

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