フッドリバー (オレゴン州)

フッドリバーの概要

フッドリバー（Hood River）は、オレゴン州フッドリバー郡の中心都市で、同郡の郡庁所在地です。2020年のデータによると、人口は8,313人で、ポートランドから東へ約80kmの位置にあり、コロンビア川に接した港町でもあります。フッドという名前は、近くを流れるフッド川に由来しています。

歴史

この都市の歴史は、1858年に設立されたメアリー・コー郵便局に始まります。そして、1895年に市として公式に設立され、1908年には新たに設立されたフッドリバー郡の郡庁所在地となりました。

フッドリバー事件

1944年11月29日、フッドリバーで日系二世軍人の名前が「名誉の壁」から削除される事件がありました。この出来事は、日系人の強制収容が解除され、解放された日系兵士に対する抗議活動の一環として行われ、その後、全米での抗議が続きました。結果的に、1945年には名前が元に戻されました。

地理

フッドリバーはフッド川とコロンビア川の合流地点に位置し、南にはオレゴン州の最高峰、フッド山があります。その周辺にはフッドリバーバレーが広がり、その地域はリンゴ、洋梨、チェリーの栽培で知られています。

気候

この地域は温帯雨林とステップ気候に挟まれており、比較的穏やかな気候が特徴です。冬は雨が多く、夏は涼しい気候で、年間平均降水量は約30インチ（760mm）です。コロンビア渓谷に位置するため、強風が吹くこともあります。

人口動静

2010年の国勢調査に基づくフッドリバーの人口は7,167人で、世帯数は2,972世帯、家族数は1,728家族です。人口密度は1平方キロメートルあたり1,085.2人です。人種の割合は白人が86.9%、ヒスパニック・ラテン系が24.4%を占めています。

経済

フッドリバーは、農業や観光、レクリエーション産業が主要な経済の柱です。冷涼な気候が果物の栽培に適しており、特に桃や梨、ワインの生産が盛んです。また、1990年代以降は航空宇宙産業も成長しています。観光も重要な産業で、美しい自然景観やアクティブなレクリエーションが人々を惹きつけています。

芸術と文化

フッドリバーはカスケード山脈を背景にした美しい風景があり、多くのアーティストが集まる場所です。毎年いくつかの文化イベントが開催され、特に4月の花祭りや10月の収穫祭などが人気です。

美術館と観光名所

フッドリバー郡歴史博物館や西洋飛行機・自動車博物館は観光名所として有名ですが、特に自然環境へのアクセスが豊富で、ハイキングや果物狩りが楽しめます。また、歴史的建物の保存もされており、地域の文化財としての価値も高いです。

レクリエーションと教育

フッドリバーはスポーツやレクリエーションの拠点地点としても知られています。ウィンドサーフィンやカイトサーフィンなどのアクティビティが盛んで、教育機関も充実しています。青空教室プロジェクトなど、環境に配慮した教育プログラムが提供されています。

交通インフラ

交通面では、ポートランド国際空港に近く、高速道路や鉄道も利用できるため、アクセスが良好です。また、フッドリバー港も設置されており、地域の物流を支えています。

フッドリバーは、独自の歴史や文化、自然環境を活かし、多様な魅力をもつ町として、訪れる人々を惹きつけ続けています。

もう一度検索