フランク・バイオーラ

フランク・ジョン・バイオーラ

フランク・ジョン・バイオーラ（Frank John Viola）は、1960年4月19日生まれの元メジャーリーグ投手で、特に1980年代に活躍しました。彼はアメリカ・ニューヨーク州ヘムステッド出身で、ニックネームは「スイート・ミュージック」です。バイオーラのキャリアは多くの成功を収め、名実ともに優れた投手として知られています。

経歴

フランク・バイオーラは1978年、カンザスシティ・ロイヤルズからドラフト16巡目で指名を受けるも契約には至りませんでした。1981年にはミネソタ・ツインズから2巡目で指名を受け、メジャーリーグでのキャリアをスタートさせました。彼のメジャーデビューは1982年6月6日、ボルチモア・オリオールズ戦で行われました。その後、8月24日にはニューヨーク・ヤンキース戦でメジャー初完封を達成しますが、当初は4勝10敗、防御率5.21という厳しい成績で終えました。

しかし、1984年には18勝10敗、防御率3.21という素晴らしい成績を残し、サイ・ヤング賞の候補にも名を連ねました。1987年には17勝10敗、防御率2.90を記録し、ツインズの地区優勝に貢献します。リーグチャンピオンシップシリーズでは1勝を挙げ、セントルイス・カージナルスとのワールドシリーズでも2勝を挙げ、ツインズを1987年のワールドチャンピオンに導きました。この年、彼はシリーズMVPにも選出され、さらにサイ・ヤング賞の投票で6位に輝きました。

続く1988年、バイオーラは24勝7敗、防御率2.64で最多勝のタイトルを獲得し、初めてサイ・ヤング賞を受賞しました。しかし、1989年は不調でニューヨーク・メッツにトレードされ、シーズンを通じて13勝17敗、防御率3.66という成績でした。移籍後は1990年に20勝12敗、防御率2.67を記録し、再びオールスターゲームに出場しました。

ボストン・レッドソックスとその後

1992年1月2日、バイオーラはボストン・レッドソックスと契約し、初年度は13勝12敗、防御率3.44の成績を残しました。続く1993年には11勝8敗、防御率3.14を記録しますが、1994年は故障でわずか6試合の登板に終わりました。1995年にはトロント・ブルージェイズに契約し、メジャーでの登板はなかったものの、その後シンシナティ・レッズと契約して3試合に先発しますが、結果は振るわず、シーズンを通して1勝にも達しませんでした。最終的に1996年にメジャーリーグから引退しました。

引退後のキャリア

投手としての現役を引退したバイオーラは、フロリダ州オーランドの学校でコーチを務め、2011年から2018年にはニューヨーク・メッツ傘下のマイナーリーグで投手コーチとして活躍しました。2019年からは独立リーグ・アトランティックリーグのハイポイント・ロッカーズで投手コーチを歴任しています。

家族

バイオーラの家族もスポーツ界で注目されています。長女のブリタニーは飛込競技選手で、2004年アテネオリンピックのアメリカ代表候補でした。息子のフランク・ジュニアはシカゴ・ホワイトソックスのマイナーリーグで投手としてプレーしており、二女のカリーはバレーボール選手として活躍しています。

その他の情報

バイオーラはサイ・ヤング賞を1回（1988年受賞）、ワールドシリーズMVPを1987年に獲得し、オールスターゲームにも3回選出されています。また、彼の投手成績は特にチェンジアップとカーブが特徴的です。彼の背番号はミネソタ・ツインズで16、ニューヨーク・メッツで29、ボストン・レッドソックスで44など、いくつかの球団で異なる番号を着用していました。

もう一度検索