フランス国鉄BB7200形電気機関車

フランス国鉄BB7200形電気機関車の概要

フランス国鉄（SNCF）が運営するBB7200形電気機関車は、主に直流電気を使用する6軸の機関車で、1970年代に設計されました。これは、当時の旅客列車の高速化や貨物列車の負荷増加に対応するための新たな車両として開発されました。BB7200形は、過去の「Jacquemin」シリーズの後継機として位置付けられたもので、直流・交流・交直流といった異なる電源方式に対応した機関車群がとても特徴的です。

このシリーズは、電源方式にかかわらず、設計が統一されるという構造を持っており、BB7200形はその直流版に相当します。兄弟機種には交流用のBB15000形、交直流用のBB22200形があり、1970年代後半から1980年代初頭にかけて製造されました。特に、BB15000形が先に登場し、その後にBB7200形とBB22200形が続きました。すべての機関車がアルストム社によって製造されています。

BB7200形の特徴

BB7200形は、最高出力4,040kW（約5,370馬力）を誇り、旅客列車用と貨物列車用の二つのバリエーションがあります。旅客列車バージョンは最高速度を200km/hに設定しており、貨物列車用は100km/hに制限されています。また、特定のバージョンでは、スペインとの境を越えるタルゴ車両に対応します。

制御方式はサイリスタを用いた高効率の電機子チョッパ制御が採用されており、集電装置はアーム式パンタグラフを使用しています。BB7200形は2基のパンタグラフを搭載し、その配置の違いによって他の兄弟形式と識別できます。特筆すべきは、BB7200形自体にはCC6500形に見られる高速・低速切替用のギア比可変機構が装備されていない点です。

兄弟形式について

BB15000形

BB15000形は交流電気機関車として1971年から製造され、65両のうちBB15007号機は直流試作機となる改造を受けました。また、BB15055号機は後に他形式に改造され、複数の試験に使用されました。異なるパンタグラフ形状も持つエレクトリック機関車です。

BB22200形

交直流電気機関車のBB22200形は、1976年から1986年にかけて205両が製造され、直流のBB7200形と交流のBB15000形とが合成された形式です。最高速度は200km/hに設定されたものもあり、英仏海峡トンネル用として特別に改造された車両もありました。パンタグラフ配置も特徴的で、両方向に向かって設置されています。

塗装バリエーション

フランス国鉄の電気機関車は多様な塗装スタイルがあり、BB7200形も例外ではありません。代表的な標準塗装である「Béton塗装」は、グレーにオレンジの帯が施されており、BB15000形やBB22200形でも同様に見ることができます。また、特急列車の 凸版にはTEE塗装が用いられており、BB15000形に特有です。

現在の運用状況

BB7200形をはじめとするこれらの機関車は現在もフランス全土で活躍していますが、事故や老朽化により廃車が進む際も見られます。依然として特急列車や貨物列車を牽引しており、時代に応じた移動に貢献しています。

まとめ

BB7200形電気機関車とその兄弟機種は、フランスの鉄道網において重要な役割を果たしていると言えるでしょう。多様な設計や電源方式を持ちながら、長年にわたって基盤となる運行システムの一部として活躍し続けています。

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