フランソワ・シヴィル

フランソワ・シヴィル

概要

フランソワ・シヴィル（François Civil）は、1989年1月29日にフランスの首都パリで生まれた俳優です。資料によっては「フランソワ・シビル」と表記されることもあります。母はアヴィニョン出身、父はタヒチ出身というバックグラウンドを持っています。

生い立ちとキャリア

幼い頃から演劇に強い関心を持ち、本格的に演技の勉強を始めました。スクリーンデビューは、2005年に公開された人気コメディ映画『Le Cactus』で、子役として出演しました。その後も演劇の学びを深めつつ、精力的に映画やテレビドラマへの出演を重ね、キャリアを積んでいきました。

彼の才能が広く認知されるようになったのは、2016年頃からです。この時期に公開されたピエール・ニネ出演のコメディ作品『Five』など、主要な役柄を演じることが増え、観客や批評家から注目を集めるようになりました。翌2017年には、セドリック・クラピッシュ監督の家族ドラマ『おかえり、ブルゴーニュへ』に出演し、ピオ・マルマイとアナ・ジラルド演じる兄姉の末弟ジェレミー役を好演しました。

2019年は彼にとって特に重要な年となりました。潜水艦を舞台にしたスリラー『ウルフズ・コール』、ジュリエット・ビノシュと共演したサスペンス『私の知らないわたしの素顔』、そしてファンタジックなラブストーリー『ラブ・セカンド・サイト はじまりは初恋のおわりから』と、主演作品が立て続けに公開され、フランス国内だけでなく国際的にもその名を知らしめました。同年の作品には、セドリック・クラピッシュ監督との再タッグとなる『パリのどこかで、あなたと』もあります。近年の活躍としては、『三銃士』シリーズでのダルタニアン役が挙げられます。

評価と受賞歴

フランソワ・シヴィルの演技は高く評価されており、キャリアの初期から様々な賞を受賞しています。2009年にはムーラン ジャン・カルメ映画祭で有望男優賞（審査員賞および大衆賞）を、2010年にはブリュッセル短編映画祭で演技賞を受賞しました（いずれも『Dans nos veines』に対して）。2013年にはカブール映画祭で新人賞を受賞し、その将来性が期待されました。さらに、2019年にはラルプデュエズ国際コメディー映画祭で『Mon inconnue』での演技に対して演技賞を受賞しています。

また、フランスの主要映画賞であるセザール賞においても、2009年と2012年に有望若手男優賞のプレセレクションに選出されており、若手実力派としての地位を確固たるものにしています。

主な出演作品

映画

2005年 : 『Le Cactus』
2007年 : 『モリエール 恋こそ喜劇』
2008年 : 『15 ans et demi』
2010年 : 『バス・パラディアム』
2012年 : 『ジュリエット・ビノシュ in ラヴァーズ・ダイアリー』
2013年 : 『恋のベビーカー大作戦』
2013年 : 『年下のカレ』
2014年 : 『Macadam Baby』
2014年 : 『地下に潜む怪人』
2015年 : 『FRANK -フランク-』
2016年 : 『メイド・イン・フランス -パリ爆破テロ計画-』
2016年 : 『Five』
2017年 : 『おかえり、ブルゴーニュへ』
2017年 : 『バーン・アウト』 (Netflix)
2019年 : 『ウルフズ・コール』
2019年 : 『私の知らないわたしの素顔』
2019年 : 『ラブ・セカンド・サイト はじまりは初恋のおわりから』
2019年 : 『パリのどこかで、あなたと』
2020年 : 『BAC Nord』
2021年 : 『ダンサー イン Paris』
シリーズ : 『Les Trois Mousquetaires: D'Artagnan』, 『Les Trois Mousquetaires: Milady』 (2021年製作、公開年異なる)

テレビドラマ

2006年 : 『Louis la brocante』 (連続ドラマ)
2007年 : 『Autopsy』 (単発ドラマ)
2008年 : 『P.J』 (連続ドラマ)
2011年 : 『Hard』 (連続ドラマ)
2013年 : 『ランザック一族』 (単発ドラマ)
2014年 : 『ローズマリーの赤ちゃん 〜パリの悪夢〜』 (連続ドラマ)
2015年 - 2017年 : 『Dix pour cent』 (連続ドラマ)

フランソワ・シヴィルは、多様なジャンルで活躍する実力派俳優として、今後もフランス映画界、そして世界のスクリーンでの活躍が期待されています。

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