フレンチ・マティーニ

フレンチ・マティーニは、ウォッカをベースに、シャンボール リキュール（ラズベリーリキュール）とパイナップルジュースを組み合わせた、フルーティーで華やかなカクテルです。国際バーテンダー協会（IBA）公認カクテルの一つとして、世界中で親しまれています。

誕生の背景

フレンチ・マティーニは、1980年代後半にニューヨークで生まれました。マティーニという名前がついていますが、ドライ・ジンやドライ・ベルモットは使用しておらず、伝統的なマティーニの定義とは異なります。エスプレッソ・マティーニと同様に、マティーニグラスで提供されることから、その名が付けられたと言われています。

このカクテルは、シャンボール リキュールのマーケティング戦略の一環として広まった側面もありますが、その誕生自体はマーケティングとは無関係でした。1996年には、ニューヨークのバー「プラウダ」のメニューに掲載され、その後、同じ経営者が手掛けるレストラン「バルタザール」でも提供されるようになり、人気を博しました。

1997年頃には、ロンドンのメット・バーでも「フレッシュ・フルーツ・マティーニ」として提供され、評判となりました。同時期に、アブソルート（ウォッカ）とシャンボール リキュールのイギリス販売代理店が、それぞれの製品を宣伝するためのカクテルを探しており、雑誌『CLASS』の提案により、フレンチ・マティーニの広告が共同で掲載されることになり、その人気を後押ししました。

レシピ

以下は、国際バーテンダー協会（IBA）によるフレンチ・マティーニのレシピです。

材料

ウォッカ：45ml
シャンボール リキュール：15ml
フレッシュパイナップルジュース：15ml

作り方

1. 全ての材料と氷をシェークします。
2. カクテルグラスに注ぎます。
3. レモンピールを絞り、香りを添えます。

バリエーション

フレンチ・マティーニは、材料の比率やベースとなるスピリッツを変えることで、様々なバリエーションを楽しむことができます。

ル・フロッグ (Le Frog)：ウォッカをアイラモルトウイスキーに替えた、スモーキーな風味が特徴のカクテルです。
メキシカン・マティーニ (Mexican Martini)：ウォッカをテキーラアネホ（オーク樽で1年以上熟成させたテキーラ）に替えた、メキシコ風のアレンジです。
Francophile Martini：ドライ・ジンとドライ・ベルモットを加え、よりドライな味わいに仕上げた、マティーニらしいカクテルです。
フレンチ・ダイキリ (French Daiquiri)：ウォッカをホワイト・ラムに替え、ライムジュースを加えた、ダイキリのアレンジバージョンです。ラズベリーリキュールとパイナップルジュースが加わることで、よりフルーティーな味わいになります。
ベリー・フレンチ・マティーニ (Very French Martini)：ウォッカをコニャックに替えた、贅沢な味わいのカクテルです。
フレンチ・バイソンティーニ (French Bison-tini)：ウォッカをズブロッカに替えた、独特な香りが楽しめるカクテルです。
ホットタブ (Hot Tub)：プロセッコを加えた、スパークリングワインの爽やかさが加わったカクテルです。

フレンチ・マティーニは、その美しい色合いとフルーティーな味わいで、世界中のバーで愛されています。基本のレシピをマスターしたら、ぜひ色々なバリエーションを試して、自分好みのフレンチ・マティーニを見つけてみてください。

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