ブラック・ゴールドマン

ブラック・ゴールドマンのプロレスキャリア

ブラック・ゴールドマン（本名：Víctor Manuel González Barajas）は、1936年10月4日にメキシコシティで生まれた元プロレスラーです。彼は主にアメリカのロサンゼルス地区で活躍し、その才能とキャラクターで多くのファンを魅了しました。

初期のキャリア

ゴールドマンはデビュー当初、覆面レスラーとしてルード（悪役）で活動していましたが、1964年に行われたコントラ・マッチに敗れ、素顔での活動に移行しました。その後、1966年にはパンテラ・ネグラを下してナショナル・ヘビー級王座を獲得しましたが、彼のメインストリームでの成功は限られていました。メキシコでは中軽量級のレスラーが主流であったため、彼の真の実力が発揮される場は少なかったのです。

アメリカ進出

1969年、ゴールドマンはアメリカに進出し、特にメキシコ系移民が多いカリフォルニア州ロサンゼルスでの試合に参戦しました。最初はベビーフェイスとして注目を集め、スーパースターたちと戦いました。2月7日には、ペッパー・ゴメスと組んでNWAアメリカス・タッグ王座を獲得し、その後も順調にタイトルを重ねていきました。

しかし、その後ヒールへと転向し、特にエル・ゴリアスとのタッグチームが注目されるようになります。「泥棒コンビ」として知られ、彼らは数多くの強敵と戦い、NWAアメリカス・タッグ王座を何度も奪取しました。特に、1971年にはNWAアメリカス・ヘビー級王座をマスカラスから奪い、その後も数々の王者を相手に勝利を収めました。

タイトル獲得の歴史

1973年には、テキサスでの試合でNWAウエスタン・ステーツ・タッグ王座を手にし、その後もダラス地区でNWAテキサス・タッグ王座を獲得しました。さらに、1976年にはジョージア地区でNWAジョージア・タッグ王座を、同年にはカンザス地区でNWA世界タッグ王座をも獲得するなど、国内外で多くのタイトルを手に入れました。 1980年代には再びアメリカス・タッグ王座を、さらにプエルトリコでも成功を収めました。

日本での活動

1969年、ブラック・ゴールドマンは日本プロレスに初来日し、当時のトップレスラーたちと対戦しました。特に、ジャイアント馬場やアントニオ猪木との試合は記憶に残るものであり、彼の日本での人気を高めました。1971年、再来日した際にはエル・ゴリアスを伴い、アジアタッグ王座に挑戦しました。

引退後

プロレスラーとしてのキャリアを終えたゴールドマンは、アメリカに永住権を取得し、時折インディー団体で活動することもありました。メキシコでは若手選手とも試合を重ね、プロレス界の発展に貢献しました。アンドレ・ザ・ジャイアントとの対戦や、数々のルードやベビーフェイスとの試合で培った経験は、彼の宝となっています。

おわりに

ブラック・ゴールドマンは、数々のタイトルを持ち、多くの名試合を繰り広げたプロレスラーとして、その名は今も語られ続けています。彼の活躍は、メキシコのみならずアメリカ、日本においても多大な影響を与え、多くのレスラーにとってのモデルとなりました。

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