ブリジット・ジョーンズの日記 (映画)

『ブリジット・ジョーンズの日記』解説

『ブリジット・ジョーンズの日記』（2001年公開）は、ヘレン・フィールディングの同名小説を原作とした、イギリス・アメリカ・フランス合作のロマンティック・コメディ映画です。監督はシャロン・マグワイア、脚本はリチャード・カーティス、アンドリュー・デイヴィス、ヘレン・フィールディングが担当しました。ジェーン・オースティンの『高慢と偏見』をベースにしたこの作品は、32歳の独身女性ブリジット・ジョーンズの日常と恋愛模様をコミカルに描いています。

あらすじ

新年のパーティで、ブリジットは実家近くの弁護士マーク・ダーシーと出会いますが、互いに最悪の印象を抱きます。ロンドンに戻ったブリジットは、現状を変えようと日記をつけ始めます。出版社で働く彼女は、上司ダニエル・クリーヴァーに惹かれますが、彼はプレイボーイ。ブリジットはダニエルと付き合い始めますが、彼の浮気が発覚し破局。その後、ブリジットはテレビ業界へ転職し、そこでマークと再会。マークから好意を伝えられます。紆余曲折を経て、ブリジットはマークの優しさに気づき、二人は結ばれるのでした。

キャスト

ブリジット・ジョーンズ: レネー・ゼルウィガー（松本梨香）
マーク・ダーシー: コリン・ファース（井上倫宏）
ダニエル・クリーヴァー: ヒュー・グラント（森田順平）

レネー・ゼルウィガーは、ブリジット役を演じるために体重を増やし、イギリス英語のアクセントを習得するなど役作りに励みました。コリン・ファースは、BBCドラマ『高慢と偏見』でダーシー役を演じたことが縁で、本作でもマーク・ダーシー役を演じることになりました。ヒュー・グラントは、プレイボーイのダニエルを魅力的に演じ、作品に華を添えています。

制作の背景

原作小説は、ジェーン・オースティンの『高慢と偏見』にインスパイアされた作品です。BBCドラマ版『高慢と偏見』でダーシー役を演じたコリン・ファースが、映画版でもマーク・ダーシー役を演じているのは、そのドラマへのオマージュと言えるでしょう。

ワーキング・タイトル・フィルムズは、原作がベストセラーになる前に映画化権を獲得。当初、ブリジット役には様々な女優の名前が挙がりましたが、最終的にレネー・ゼルウィガーが選ばれました。彼女の起用には賛否両論ありましたが、彼女はブリジットを見事に演じきり、アカデミー主演女優賞にノミネートされました。

評価と影響

『ブリジット・ジョーンズの日記』は、世界中で2億8000万ドル以上の興行収入を記録する大ヒットとなりました。映画評論家からも概ね好評で、レネー・ゼルウィガーの演技は特に高く評価されました。

本作は、30代独身女性のリアルな日常を描いた作品として、多くの女性たちの共感を呼びました。また、劇中でコリン・ファース演じるマーク・ダーシーが着ていたトナカイ柄のセーターは、「アグリー・クリスマス・セーター」の流行に火をつけました。

受賞とノミネート

レネー・ゼルウィガー：アカデミー主演女優賞ノミネート
コリン・ファース：ヨーロッパ映画賞観客賞最優秀ヨーロッパ俳優部門 受賞
ヒュー・グラント：イヴニング・スタンダード英国映画賞ピーター・セラーズ喜劇賞 受賞

サウンドトラック

映画のサウンドトラックも大ヒットしました。ガブリエルの「アウト・オブ・リーチ」やジェリ・ハリウェルの「ハレルヤ・ハリケーン」など、印象的な楽曲が多数収録されています。

続編

『ブリジット・ジョーンズの日記』は、以下の続編が製作されています。

『ブリジット・ジョーンズの日記 きれそうなわたしの12か月』（2004年）
『ブリジット・ジョーンズの日記 ダメな私の最後のモテ期』（2016年）

これらの作品も、ブリジットの恋と成長を描いた、ロマンティック・コメディとして人気を博しています。

『ブリジット・ジョーンズの日記』は、現代の女性の生き方や恋愛観を反映した、時代を超えて愛される作品と言えるでしょう。

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