ブルキナファソの鉄道

ブルキナファソの鉄道に関する概要

ブルキナファソの鉄道網は、植民地時代から続く長い歴史を持っています。特にフランス植民地時代の影響は大きく、1890年から1910年にかけて沿岸と内陸を結ぶ鉄道の建設計画が立てられましたが、第一次世界大戦の影響で一時中断となりました。1903年末には、コートジボワールのアビジャンからフランスの工兵部隊が鉄道建設に着手し、「アビジャン・ワガドゥグー鉄道」として進められました。

1932年には、仏領オートボルタの国境近くまで630キロメートルの区間が完成し、ブルキナファソにおける鉄道の初の開通となったのです。この区間はイェンデレ駅やニアンゴロコ駅から伸び、開業時の終点はボボ・ディウラッソ駅でした。

しかし、その後の第二次世界大戦の勃発により、再度工事は滞りましたが、1946年に再開されました。ボボ・ディウラッソから首都ワガドゥグーを結ぶ区間は、コートジボワールの企業が入札に参加し、1954年に完成を見ました。この際、ダカールを本拠とするAOF鉄道公社が新たに設立され、鉄道網の管理を行うこととなりました。

オートボルタが1960年に独立を果たすと、鉄道はアビジャン・ニジェール鉄道（RAN）に管理が移行し、旅客輸送がビジネスの中心となります。1985年には、トマ・サンカラが地元住民を巻き込み、ワガドゥグーからジテンガ駅を経由してカヤまでの50キロメートルの区間を整備しました。理論上はカヤ駅までの基本路線が敷設されましたが、その後使用されなくなり、1995年から1998年にかけて一時的に運行が再開されました。

1980年代に入ると、トラック輸送の台頭や経営の不振が影響し、鉄道事業は次第に厳しい状況に直面しました。1993年には、コートジボワールとブルキナファソの両政府が経済危機を受け、RANの民営化を決定します。その結果、1995年にボロレ・グループが主導するシタレールが運営を引き継ぎ、以降、貨物輸送が急増したものの旅客輸送は減少し、いくつかの駅は閉鎖されてしまいました。

最新の動向として、2017年にシタレールはカヤ以降のタンバオへの路線の改修に合意し、2023年には年間100万トンの物資と30万人の旅客を輸送することを目指しています。また、2018年には4億ユーロの投資がなされ、事業権が更新されました。さらに2019年には、アビジャン港に物資を輸送するための新しいプロジェクトが計画され、ブルキナファソとガーナを結ぶ新たな路線の整備が検討されています。

事業者

• - アビジャン・ニジェール鉄道: アビジャンからワガドゥグーを結ぶ鉄道の正式名称。

隣接国との接続状況

• - コートジボワール: バンフォラ - ワンゴロドゥーグー間で狭軌の接続あり。
• - マリ共和国: 接続なし。
• - ニジェール: 接続なし。
• - ベナン: 接続なし。
• - トーゴ: 接続なし。
• - ガーナ: 接続なし。

このように、ブルキナファソの鉄道は歴史を経て発展し続けているものの、課題も多く残されています。

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