ブルキナファソ軍

ブルキナファソ軍事組織の詳細

ブルキナファソ軍（Forces armées du Burkina Faso）は、国の防衛を担う重要な組織であり、陸軍、空軍、国家憲兵隊、人民民兵の4つの部門で構成されています。その歴史は、1966年のクーデターに始まり、幾多の政変を経て現在に至っています。

歴史的背景

1966年、モーリス・ヤメオゴ大統領が軍事クーデターで失脚し、サングレ・ラミザナ中佐が大統領に就任しました。その後、1970年に新憲法が制定され、民政への移行期間が設けられましたが、ラミザナは軍政権または軍民連立政権の形で政権を維持しました。1980年にはセイェ・ゼルボ大佐がクーデターで政権を掌握、1982年にはジャン＝バティスト・ウエドラオゴ少佐がゼルボを打倒しました。1983年にはトーマス・サンカラ大尉がクーデターを起こし、1987年にはブレーズ・コンパオレがクーデターで権力を握り、サンカラは殺害されました。

2011年には兵士による反乱が発生し、2015年には大統領警護連隊によるクーデターが起こるなど、近年も政情不安が続いています。2022年1月にはクーデター未遂事件が発生し、ロチ・カボレ大統領が逮捕されました。2023年4月には、急速介入旅団第3大隊がカルマの虐殺に関与し、多数の市民が犠牲になるという痛ましい事件も発生しています。

地上部隊

ブルキナファソ陸軍（L'Armée de Terre）は約5,800〜6,000人の将校と兵士で構成され、約45,000人の男女からなる人民民兵によって増強されています。陸軍は軽装輪装甲車を装備しており、一部は大砲を搭載しています。2011年から2012年にかけて、国際戦略研究所はブルキナファソが3つの軍管区に6,400人の陸軍、1個戦車大隊、人員不足の可能性のある5個歩兵連隊、および空挺連隊を擁すると推定しました。砲兵大隊と工兵大隊も存在します。

2000年代以降、米国はブルキナファソの地上部隊に軍事支援と訓練を提供しており、ダルフールでの平和維持活動のために750人規模の3個大隊を訓練しました。米国防総省は、ブルキナファソのラフィ大隊がスーダンへの派遣に適していると判断しました。また、米国大使館はLAT軍事基地に英語コースを開設し、LAT将校を米国での将校基礎訓練コースに参加させました。ブルキナファソ政府は、対テロ戦術や人道支援に関する米国の追加訓練支援も受け入れています。

2016年以降、ジハード主義勢力による攻撃が相次ぎ、2019年1月6日には陸軍参謀総長が交代しました。

空軍

ブルキナファソ空軍は、国の空の防衛を担っています。装備や人員などの詳細については、今後の情報公開が待たれます。

今後の展望

ブルキナファソ軍は、国内の治安維持、テロ対策、国際平和協力など、多岐にわたる任務を担っています。近年は、ジハード主義勢力による攻撃やクーデター未遂事件など、困難な状況に直面していますが、国民の安全と安定のために、その役割を果たしていくことが期待されます。

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