ブルーギル (潜水艦)

ブルーギル (USS Bluegill, SS/SSK-242)

ブルーギルは、アメリカ海軍のガトー級潜水艦で、艦名は北米のミシシッピ川や五大湖に生息する魚に由来しています。1942年12月にコネチカットで起工され、1943年8月に進水、同年11月に正式に就役しました。艦長はエリック・L・バール・ジュニア少佐が務め、1944年の入隊後、初めて訓練を受けました。

艦歴と哨戒任務

初期哨戒（1944年4月 - 8月）

ブルーギルは1944年4月、最初の哨戒任務でミンダナオ島やパラオ方面へ向かいました。4月27日にソンソロール島近海で友艦と交戦し、軽巡洋艦「夕張」を攻撃しました。この攻撃では、魚雷1本が命中し、「夕張」は沈没しました。また、陸軍輸送船「阿蘇山丸」や「宮浦丸」に対しても攻撃を行い、共に撃沈する成果を上げました。特に、「阿蘇山丸」への攻撃ではうまく魚雷を命中させ、艦砲射撃を通じて完全に沈めました。

さらなる哨戒（1944年9月 - 1945年2月）

9月には3回目の哨戒に出発し、マカッサル海峡やスールー海などで活動しました。この間、数隻の敵輸送船を発見し、攻撃したり、護衛艦との戦闘に巻き込まれたりする中で、トン数の稼ぎを重ね、戦果を増やしていきました。また、11月には南シナ海での哨戒に従事し、数回の偵察任務や戦闘支援を行っています。

戦後の任務（1945年3月 - 6月）

1945年には、5回目と6回目の哨戒で南シナ海やインドシナ半島周辺の海域に進出しました。戦局の変化に伴い、日本の船舶がほとんど姿を消したことから、任務内容に変化が求められました。特にプラタス島への上陸では、アメリカ軍による偵察や攻撃を成功させ、島を「ブルーギル島」と名付けるに至りました。

戦後の展開と最終的な運命

1946年、ブルーギルは予備役となり、その後1951年に再就役します。1952年には対潜潜水艦に改修され、ベトナム戦争にも参加しました。1969年に退役し、1971年にオフショアで沈められたブルーギルの姿は、海中での救助訓練に使用されました。1984年にはその船体が引き上げられ、深海に葬られることとなりました。

戦功と受章

ブルーギルは、その偉業により海軍殊勲部隊章を受章し、第二次世界大戦中に4つの従軍星章も与えられました。戦歴には、「夕張」などの艦艇を含む合計10隻の日本艦艇を沈没させた記録が残されており、その総トン数は46,212トンに上ります。

この話は、アメリカ海軍の歴史の一部として、戦時中の潜水艦の役割や戦闘の現実を物語っています。ブルーギルの行動は、当時の戦局において非常に重要なものであり、海軍の戦術や海上戦闘における貢献を示しています。

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