ブルーザー・ブロディ

ブルーザー・ブロディ (Bruiser Brody) の生涯と業績

ブルーザー・ブロディ、もといフランク・ドナルド・グーディッシュは1946年6月18日、アメリカ合衆国ミシガン州デトロイトに生まれました。彼はプロレスの名を馳せるようになり、全世界で影響力を持つレスラーとして知られるようになりました。ブロディは、アメリカのNWAやWWWFはもちろん、日本の全日本プロレスや新日本プロレスでも活躍し、多くのファンに愛されました。

初期の経歴

ブロディはアイオワ州立大学及びウエスト・テキサス州立大学でアメリカンフットボールに従事し、その後マイナーリーグでプレイを重ねました。彼はNFLのワシントン・レッドスキンズにも選抜されましたが、試合には出場することができず、スポーツライターや酒場の用心棒として生活を支える日々を送りました。

1974年、フリッツ・フォン・エリックによってプロレス界へと誘われたことが転機となり、ブロディはフォートワースでデビューします。

積み重ねた実績

デビュー後、彼はテキサスを中心に活躍しました。1974年8月にはスタン・ハンセンとタッグチームを結成し、その後タッグ王座を獲得。シングルプレイヤーとしても活躍を始め、アマリロでNWAウエスタン・ステーツ・ヘビー級王座を奪取しました。1976年にはWWWFへの参戦が始まり、ブルーザー・ブロディという名前で知られるようになります。

ニューヨークのマディソン・スクエア・ガーデンでの試合も果たし、次第に彼の名は広がっていきました。アンドレ・ザ・ジャイアントなどと試合を重ねることで、彼はメインイベント級の地位を確立します。

日本での活躍

ブロディは1979年に初めて全日本プロレスに来日し、すぐにその強さと圧倒的な存在感で多くのファンを魅了しました。特にスタン・ハンセンとのタッグや、数々の名レスラーとの抗争は彼のキャリアの中でも特筆すべきものとなりました。1981年にはドリー・ファンク・ジュニアからインターナショナル・ヘビー級王座を奪取し、多くのファンに記憶される激闘が繰り広げられました。

その後は新日本プロレスにも移籍し、アントニオ猪木とのライバル関係や、同団体でのさまざまな試合で魅了し続けます。

プエルトリコでの悲劇

1988年、彼はプエルトリコでの興行中にレスラーでありブッカーでもあったホセ・ゴンザレスと口論し、刺殺されるという痛ましい事件が発生しました。ブロディは出血多量により命を落としました。その死はプロレス界全体に衝撃を与え、彼の名は今も語り継がれることとなります。

ブロディの影響と人物像

リング上では超獣ギミックを推し進めたブロディでしたが、実際には家族思いで穏やかな性格を持ち、「インテリジェント・モンスター」としての一面もありました。プロレスには哲学があるとし、「プロレスはチェスのようなもの」と相談されることもしばしばでした。また、彼は勝負において非常にストイックであり、仲間やファンとの関係を大切にする姿勢も見せていました。

プロレス界で数々の伝説を作り上げた彼は、1988年には特別功労賞を受賞し、2019年にはWWEの殿堂入りも果たしました。彼の遺した栄光と功績は、これからも多くのファンの中で生き続けることでしょう。

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