プズル・アッシュル3世

プズル・アッシュル3世（在位：紀元前1503年-紀元前1479年）は、古代アッシリアの王であり、『アッシリア王名表』によれば、アッシュル・ニラリ1世の息子として王位を継承し、24年間統治しました。

彼は『アッシリア・バビロニア関係史』に登場する最初のアッシリア王でもあり、この年代記によれば、彼はバビロンの王ブルナ・ブリアシュ1世と同時代であり、アッシリアとバビロニアの国境を確定する条約を結んだとされています。この条約は、両国間の勢力関係や領土の範囲を定める上で重要な役割を果たしたと考えられています。

アッシュル市では、彼の建築に関する僅かながら記念碑文が発見されています。これらの碑文から、彼が首都アッシュルにおいて、イシュタル神殿の一部を再建し、さらに都市の南側の城壁を再建したことがわかります。これらの建築事業は、彼の治世における都市の防衛と宗教的な中心地の維持に対する貢献を示しています。

プズル・アッシュル3世の治世は、アッシリアとバビロニアという古代オリエントの二大勢力間の関係を規定する上で重要な時期であり、彼の建築事業は、アッシリアの都市の発展に貢献しました。



参考文献
* 前田徹、川崎康司、山田雅道、小野哲、山田重郎、鵜木元尋『歴史の現在 古代オリエント』山川出版社、2000年7月。ISBN 978-4-634-64600-1。

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