プレイアンドリアル

プレイアンドリアル：地方競馬からJRA重賞制覇へ至る奇跡の軌跡

2011年3月22日、北海道新冠町で生まれた競走馬、プレイアンドリアル。その名は「祈り」と「現実」を意味し、その競走生活はまさにドラマチックな展開をみせました。

2013年、北海道トレーニングセールで岡田繁幸氏に735万円で落札されると、ビッグレッドファームで鍛錬を積んだ後、地方競馬でデビュー。ホッカイドウ競馬、岩手競馬と立て続けに圧勝し、その潜在能力の高さを示しました。2歳時は、東京スポーツ杯2歳ステークスで2着に入るなど、中央競馬でも高い競争力を証明。NARグランプリ最優秀ターフ馬にも輝きました。

しかし、中央競馬での挑戦は容易ではありませんでした。朝日杯フューチュリティステークスでは7着に敗れ、その後は川崎競馬場の河津裕昭厩舎に移籍。転厩後、3歳を迎えたプレイアンドリアルは、JRA重賞競走への挑戦を決定。

2014年1月、中山競馬場で行われた京成杯に挑みました。レースでは、これまでの折り合いの悪さを克服し、スムーズなレース運びで2着馬に2馬身差をつけて圧勝。JRA重賞初制覇、そして地方競馬所属馬によるJRA芝重賞制覇という快挙を達成しました。地方所属馬のJRAグレード制覇は、コスモバルク以来の快挙でした。

この勝利により、プレイアンドリアルは皐月賞への出走権を得るも、その後、右前脚繋靭帯炎を発症。皐月賞出場を断念し、休養することになりました。しかし、残念ながら症状の改善が見られず、2014年11月、現役を引退。北海道恵庭市で乗馬として第二の人生を歩むこととなりました。

プレイアンドリアルの活躍は、地方競馬のレベルの高さを示すと同時に、関係者たちの努力と、馬自身の潜在能力の高さを証明するものでした。地方競馬から中央競馬へ、そして重賞制覇という奇跡の物語は、多くの競馬ファンに感動と勇気を与え、長く記憶されることでしょう。

プレイアンドリアルは、その血統背景にも注目に値します。母系には、エリザベス女王杯優勝馬ヒシアマゾン、ジャパンカップ・宝塚記念優勝馬アドマイヤムーン、スプリンターズステークス優勝馬スリープレスナイトといった名馬の血を受け継いでいます。また、半弟には2023年ニュージーランドトロフィー勝ち馬のエエヤンもいます。

地方競馬所属馬としてJRAの頂点を目指し、幾多の困難を乗り越え、見事重賞を制したプレイアンドリアル。その輝かしい軌跡は、競馬史に永遠に刻まれるでしょう。

競走成績（抜粋）

2013年
JRA認定スーパーフレッシュチャレンジ：1着
ジュニアグランプリ：1着
東京スポーツ杯2歳ステークス：2着
朝日杯フューチュリティステークス：7着
2014年
* 京成杯：1着

血統表

（詳細な血統表は省略）

プレイアンドリアルの物語は、才能、努力、そして奇跡が織りなす感動のドラマです。地方競馬ファンのみならず、多くの競馬ファンにとって、忘れられない一頭となるでしょう。

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