ヘンリー・ホプキンス・シブレー

ヘンリー・ホプキンス・シブレーの生涯

ヘンリー・ホプキンス・シブレー（Henry Hopkins Sibley, 1816年5月25日 - 1886年8月23日）は、アメリカ連合国軍の准将であり、南北戦争中にニューメキシコ準州で戦いました。しかし、彼の人生は軍事的なキャリアだけに留まらず、発明家としても知られています。

生い立ちと教育

シブレー家は元々イギリスとスコットランドの国境地帯の出身で、1629年にウィンスロップ探検隊と共にアメリカへ渡り、マサチューセッツに入植しました。ヘンリーの祖父ジョン・シブリー博士は、アメリカ独立戦争で医療従事者として貢献した後、ルイジアナに移住し、ナチトチェスのレッド川沿いに落ち着きました。1803年には連邦政府のために西ルイジアナの遠征を行っています。1811年、息子のサミュエル・ホプキンス・シブリーもナチトチェスに移り、1815年から1823年まで郡の書記官を務めました。

ヘンリーが7歳の時、彼は叔父のジョージ・チャンプリン・シブレー夫妻の元へ預けられ、夫妻が設立したオハイオ州オックスフォードの学校に入学しました。17歳になるとウェストポイントの陸軍士官学校に進み、1838年に卒業、第2米国竜騎兵の少尉に任官しました。

発明家としての側面

1850年代、シブレーは「シブレー・テント」を発明し、これは西部開拓時代に広く使用されました。また、「シブレー・ストーブ」も発明し、これは第二次世界大戦まで使用されることとなりました。これらの発明は、彼の技術的な才能を示すものであり、軍事だけでなく、開拓時代の生活を支える重要な役割を果たしました。

南北戦争とニューメキシコ戦役

南北戦争中、シブレーはニューメキシコ戦役を指揮しましたが、これは失敗に終わりました。彼の目的は、サンタフェ・トレイルを支配し、そこから不凍港のあるカリフォルニアへのアクセスを得ることでした。しかし、グロリエタの戦いで北軍に敗北し、撤退を余儀なくされました。彼の対戦相手は、かつて同僚であったエドワード・キャンビー大佐でした。

1862年、サンアントニオへの撤退は、南部連合が太平洋への拡張とカリフォルニアの鉱物資源を利用する望みを打ち砕きました。この戦役の失敗は、彼の軍事キャリアに大きな影を落とすことになりました。

戦後と晩年

ニューメキシコ戦役の失敗後、シブレーは小規模な戦場での指揮を任されるようになり、アルコール依存症にも苦しみました。1863年には職務怠慢で軍法会議にかけられ、有罪にはならなかったものの、非難されました。戦後、彼はエジプトの軍事顧問として働きましたが、その後は貧困の中で、バージニア州フレデリックスバーグで亡くなりました。

その他

アメリカ合衆国将軍でミネソタ州知事のヘンリー・ハスティングス・シブレーは彼の遠縁にあたります。

シブレーは、アメリカ史における複雑な人物の一人です。発明家としての才能と、軍人としてのキャリア、そして晩年の苦悩は、アメリカの歴史の一部を映し出しています。

関連項目

「続・夕陽のガンマン」 - 伊米合作の西部劇映画。シブレーが登場します。
インディアン戦争

外部リンク

* Military biography of Henry Hopkins Sibley

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