ヘンリー・ルーミス

ヘンリー・ルーミス：日本における聖書普及に尽力した宣教師

ヘンリー・ルーミス（Henry Loomis, 1839年3月4日 - 1920年8月28日）は、アメリカ合衆国長老教会から日本へ派遣された宣教師であり、聖書協会での活動を通じて日本のキリスト教普及に大きく貢献しました。

生い立ちと南北戦争

1839年、ルーミスはニューヨーク州バーリントンの農家に生まれました。1859年にハミルトン大学に入学し、学生生活を送る中で南北戦争が勃発。彼は北軍に義勇兵として志願し、戦地へ赴きます。ポトマックの戦いでは頭部に負傷を負いながらも戦功を挙げ、ニューヨーク146連隊で陸軍大尉に任官。しかし、終戦と共に1865年に除隊し、ハミルトン大学に戻り、1866年に卒業しました。

宣教師としての道

大学卒業後、ルーミスはオーバン神学校に入学し、神学を学びました。在学中から東洋伝道に関心を抱き、中国への派遣を志願していましたが、1869年に神学校を卒業後、米国長老伝道局に奉職。ニューヨーク州の教会で初代牧師を務めた後、1872年3月にアメリカン・ボード初の宣教師D・C・グリーンの妹ジェーンと結婚。同年5月24日、米国長老教会派遣の6番目の宣教師として横浜に上陸しました。

日本での活動

来日後、ルーミスは日本初の長老派教会である横浜第一長老教会（現在の日本基督教団横浜指路教会）の仮牧師に就任。しかし、1875年頃から南北戦争での負傷の後遺症である頭痛に悩まされるようになります。医師の勧めで休養を余儀なくされ、1876年4月26日に横浜を離れました。

帰国後はカリフォルニア州サンフランシスコ近郊で静養し、健康を回復。1881年にはアメリカ聖書協会日本支局の責任者として再来日を果たします。横浜山手に居を構え、聖書協会での活動に専念し、1920年に長野県軽井沢町で死去するまで、約40年もの間日本で活動を続けました。

ルーミスの長年の聖書協会での働きは高く評価され、1915年にはハミルトン大学から名誉神学博士号が授与されました。

家族

ルーミスには6人の子供がおり、長女のクララは横浜共立学園の校長を35年間務めた後帰国。その後再来日し、京都の大学で教鞭を執りました。

参考文献

* 『長老・改革教会来日宣教師事典』新教出版社、2003年

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