ベニヒワ

ベニヒワ（紅鶸、Carduelis flammea）

ベニヒワは、スズメ目アトリ科に属する小型の鳥です。この鳥は、アイスランドを含む北部の広い地域で繁殖し、主に北アメリカとユーラシア大陸の北部に生息しています。日本には、中部本州より北の地域で冬を越すために飛来しますが、その飛来数は年ごとに大きく変動することがあります。

分布

ベニヒワは、以下の国々で観察されます：アイスランド、アゼルバイジャン、アメリカ合衆国、イギリス、ウクライナ、ウズベキスタン、エストニア、オーストリア、オランダ、カザフスタン、カナダ、スイス、スウェーデン、スロバキア、セルビア、大韓民国、チェコ、中華人民共和国北東部、朝鮮民主主義人民共和国、デンマーク（グリーンランドを含む）、日本、ノルウェー、ハンガリー、フィンランド、フランス、ブルガリア、ベラルーシ、ベルギー、ポーランド、モルドバ、モンゴル人民共和国、ラトビア、リトアニア、リヒテンシュタイン、ルクセンブルク、ルーマニア、ロシア。

この種は繁殖期に北の寒冷地で活動し、冬が訪れると南方へ移動します。特に日本では、本州の中部以北に越冬し、時に数が減少することもあります。

形態

ベニヒワの体長は約13.5〜14センチメートルで、尾羽に特徴的な切れ込みがあります。背中は灰褐色で、腹部は白い羽毛で覆われています。一方、体側面は薄い灰色がかっています。背中、体側面、及び尾羽の腹面には、細い黒や褐色の縦じま模様が見られます。額には鮮やかな赤い斑点があり、目の周りや嘴の下部は黒色です。また、尾羽は黒褐色で、翼を広げると白い筋模様が現れ、これが特徴的です。

オスは特に美しい羽色を持ち、胸部に赤みを帯びた羽毛が目を引きます。メスや幼鳥は、褐色がかった羽色をしており、胸部は白色に近い色合いとなります。

生態

ベニヒワは主に寒帯や亜寒帯に見られる森林や草原、亜高山帯の針葉樹林に生息します。食性は多様で、果物、種子、昆虫、その他の節足動物を食べる雑食性です。この種は卵生であり、繁殖時には巣を作って卵を産む習性があります。

典型的には、ベニヒワは特に群れを作り、他のヒワとともに行動する傾向があります。このことから、観察する際には大きな群れとして姿を現すことが多く、彼らの美しい歌声を楽しむこともできます。

参考文献

• - 『原色ワイド図鑑4 鳥』、学習研究社、1984年。
• - 真木広造、大西敏一 『日本の野鳥590』、平凡社、2000年。
• - 『小学館の図鑑NEO 鳥』、小学館、2002年。
• - 五百沢日丸 『日本の鳥550 山野の鳥 増補改訂版』、文一総合出版、2004年。

このように、ベニヒワはその独特の外見と生態から、多くのバードウォッチャーや愛好家に親しまれています。

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