ベルギー国鉄

ベルギー国鉄（SNCB/NMBS）

ベルギー国鉄（オランダ語: NMBS/Nationale Maatschappij der Belgische Spoorwegen、フランス語: SNCB/Société Nationale des Chemins de fer Belges）は、ベルギーの国有鉄道運行会社です。

1926年に設立された国有企業でしたが、1992年に政府全株保有の会社組織へ移行。2005年1月には上下分離が行われ、SNCB持ち株会社(SNCB-Holding)のもと、インフラ管理・運営・建設・メンテナンスを行うインフラベル(Infrabel)と、旅客・貨物輸送を行うベルギー国鉄(SNCB)に再編成されました。持ち株会社はインフラベルとベルギー国鉄両社の株を所有し、統括しています。

この上下分離は欧州連合（EU）の政策に沿ったもので、EU加盟国の鉄道で広く実施されています。将来の鉄道輸送や貨物輸送の自由化を視野に入れた取り組みです。

概要

営業キロ：3,536km
電化キロ：主流は直流3kV、交流25kV50Hzは351km
旅客輸送人員：1億7840万人（86億7600万人/km）(2004年)
職員数：37,865人(2005年現在)

高い人口密度による鉄道輸送量と政府の補助金により、鉄道運賃は比較的安く抑えられています。また、車両の更新も積極的に進められています。

列車の種類

国内列車

IC（インターシティ）: 特急列車。一部は高速新線を最高速度200km/hで走行します。
IR（インターリージョナル）: 急行列車。
L（ローカル）: 普通列車。
P（ピークトレイン）: 混雑時間帯に運転される普通列車。

国際列車

タリス: フランス、オランダ、ドイツへ直通。
ユーロスター: 英仏海峡トンネル経由でイギリスへ直通。
TGV: フランス（パリ以外）へ直通。
ICE: ドイツへ直通。
ユーロシティ: ルクセンブルク、フランス経由でスイスへ直通（1日3往復のみ）。
ベネルクストレイン: オランダへ直通。国内のICと同格。
その他、フランス、ルクセンブルク、オランダへ直通するローカル列車（ICやIRの場合もあり）が運行されています。

夜行列車

2008年12月14日の改正で、ベルギー国内を通過する夜行列車は全て廃止されました。

近年の動き

1998年のダイヤ改正により、ヨーロッパ各国の中でも最もバランスのとれた接続駅での連絡や種別間の接続を考慮したパターン化された時刻に改定されました。国内・国際列車ともにこの規格に合わせてダイヤが組まれています。

貨物列車も隣国フランス国鉄と共同で高速貨物列車を新設し、ルクセンブルクやフランスのリヨン経由でスペインやイタリア方面への貨物列車ネットワークの強化を図っています。2004年には貨物列車の新システムがスタートしました。

高速鉄道路線の整備も積極的に行われ、HSL各路線が順次開業しています。また、ブリュッセル首都圏地域ではRER網の整備計画も進められています。

主要な駅

アントウェルペン中央駅
ブリュッセル南駅

参考文献

最新 世界の鉄道 海外鉄道技術協力協会 編集:ぎょうせい 179頁～182頁　ISBN 432407626X

外部リンク

SNCB/NMBS website

関連項目

ベルギーの鉄道

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